侍ジャパン

侍ジャパン、SB2連戦の登板全投手チェック! No.1の仕上がりを見せた大勢。山本由伸、佐々木朗希、宇田川優希らの出来は?

氏原英明

2023.02.28

強化試合で好投を見せた宇田川(左)、佐々木(中央)、山本(右)。はたして公式戦ではいかなる投球を見せてくれるだろうか。写真:梅月智史

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に挑む侍ジャパンが直前合宿を27日に打ち上げた。

 現役メジャーリーガーのダルビッシュ有(パドレス)が参加する異例のキャンプは連日、2万人弱ほどの観客を集めて、大いに盛り上がった。過去最高クラスとも呼び声が高い、今回の侍ジャパンだが、直前合宿の最終クールでは2試合の対外試合をこなした。かつてないほどの合宿期間をとった今回はそれだけでも本気度を示すが、さて、選手たちの仕上がり具合はどの程度まで来たのか。本稿では、ダルビッシュを除いて、全選手が登板した福岡ソフトバンクホークスとの2連戦を振り返り、その期待値を検証したい。
文=氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

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■登板13選手の評価と寸評(※評価は◎、〇、△の3段階)

山本由伸(オリックス) 評価 ○
3回2安打2失点 3三振
 2戦目に先発。先発陣では最長の3イニングを投げた。チームの中心としての自覚が見え、3イニングで40球弱はまずまずの球数でしっかりまとめられていた。2安打2失点(1自責)だったが、配球面では試すこともあったようで、それほど大きな問題には感じなかった。新フォームも体重がしっかり乗っており、無双のピッチングが期待できる。

佐々木朗希(ロッテ) 評価 ◎
2回1安打無失点 3三振
 1戦目に先発。160キロのストレートを当たり前のように投げて、ゲームを作った。2回を投げて3三振の完璧すぎるピッチング。ストレートとフォークの組み立てからスライダーも使った。ダルビッシュからも絶賛される球になり、投手としてのレベルアップを見せている。十分に期待できそうだ。

今永昇太(DeNA) 評価 ◎
2回0安打無失点 2三振
 1戦目の第2先発を担当。佐々木の流れを上手く繋げたばかりか、完璧に相手を封じ込めて試合の流れを呼び込んだ。先制点はそんな今永のピッチングが呼び水になったのはいうまでもない。相手を封じるだけではない今永の持ち味は本大会でも生きるはずだ。
 
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唯一のイニングまたぎも難なくこなした宇田川。伊藤も完璧な投球