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なぜ25歳の主力が“戦力外”に? どこよりも分かりやすい「ノンテンダー」解説 

2019.12.04

ベネズエラ出身のペラーザは今季、二遊間を中心に計6ポジションでプレー。投手としても2試合に登板した。(C)Getty Images

ベネズエラ出身のペラーザは今季、二遊間を中心に計6ポジションでプレー。投手としても2試合に登板した。(C)Getty Images

 12月2日(現地)、年俸調停権を有する選手への契約申請が締め切られ、40人の選手が来季の契約を提示されずに「ノンテンダー」、つまり事実上の戦力外となった。その中に主力級の選手が数多く含まれていることが話題になっている。

 ざっと挙げるだけでも、今季フィリーズで正二塁手として161試合に出場して打率.279、14本塁打を記録したセザー・ヘルナンデス(29歳)、同じ二塁手でゴールドグラブを獲得したヨルマー・サンチェス(27歳/ホワイトソックス)、昨季リーグ3位の38セーブ、防御率0.78と歴史的な快投を見せたブレイク・トライネン(31歳/アスレティックス)がノンテンダーとなった。
 
 特に意外だったのがホゼ・ペラーザ(レッズ)だ。今季は不振だったものの、昨季は正遊撃手として打率.288、15本塁打、23盗塁を記録したペラーザはまだ25歳。鈴木誠也(広島)や京田陽太(中日)、田村龍弘(ロッテ)と同じ年の主力選手が“戦力外”になるとは、日本の感覚からするとちょっと理解しがたい。

 では、なぜこんなことが起きるのか。その理由は冒頭でも言及した「年俸調停制度」にある。少し回り道しながらではあるが、じっくり説明していこう。

 年俸調停権とは、球団が提示する年俸に選手が異を唱え、第三者で構成される調停員会に訴えることができる権利で、メジャー経験3年以上の選手に与えられる。調停では、球団側と選手側がそれぞれ希望条件を出し、第三者がどちらかの主張を支持することで年俸が決まる。
 

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