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MLB

イチロー引退、ナショナルズの初優勝。2019年のメジャーリーグを10大ニュースで振り返る

スラッガー編集部

2019.12.30

1位はもちろん、イチローの引退(左)。そしてナショナルズ史上初の世界一(右)もビッグニュースだった。(C)Getty Images

1位はもちろん、イチローの引退(左)。そしてナショナルズ史上初の世界一(右)もビッグニュースだった。(C)Getty Images

 日本が生んだ史上最高のレジェンドの引退に始まった2019年のMLBは、これまでリーグ優勝にも縁がなかったチームの栄冠で幕を閉じた。今年も終わろうとしている今、メジャー10大ニュースという形で、改めて19年のシーズンを振り返ってみたい。

1)日本開幕シリーズでイチローが現役引退

 今年のメジャーリーグにおける最大のニュースは、開幕2日目にもたらされた。東京ドームで行われたアスレティックス対マリナーズ戦で、イチロー(マリナーズ)がついに現役引退を表明したのだ。シーズン開幕直後の引退発表も、イチローがフィールドから去る際に試合が中断されたことも、そして深夜にまで及んだ長い会見も、何もかもが異例だった。同時に、MLBシーズン記録の262安打、前人未到の10年連続200安打など数々の大記録を打ち立てたイチローにふさわしい引退劇でもあった。今回の日本開幕シリーズそのものが、MLBから贈られたイチローへの「ギフト」だったのではないか。そう思えてくるほど、イチローは日米で大きな足跡を残した。
 
2)ナショナルズが創設以来初の頂点へ

 以前は典型的な「大舞台に弱いチーム」だったナショナルズ。しかし、今年の彼らは違った。劇的な逆転勝ちの連続でワイルドカード・ゲーム、地区シリーズに勝利し、勢いに乗って一気に初のリーグ優勝。アストロズと対戦したワールドシリーズでも先に王手をかけられながら敵地での第6戦、第7戦を逆転で制し、ワシントンDC移転から15年目、前身のモントリオール・エクスポズ時代を含めると球団創設51年目にして初のチャンピオンに立った。第7戦で逆転決勝本塁打を放ったハウィ・ケンドリックに代表されるようなベテラン選手の奮闘が目立ったのも印象的で、若手ばかりが重宝されがちな近年のトレンドへのアンチテーゼのようにも見えた。

3)300発以上が2球団今季も本塁打ラッシュ

 今年も過去2年に引き続いて、いやそれ以上にホームランが乱れ飛んだ。年間総数6776本はこれまでの記録を671本も更新。ツインズは年間300本塁打をクリアしたMLB史上初のチームとなり、ヤンキースもこれに続いた。また、メッツのピート・アロンゾは両リーグ最多の53ホーマーを放ち、2年前にアーロン・ジャッジ(ヤンキース)が打ち立てた新人本塁打記録をあっさり塗り替えた。一方、MLB機構は頑なに否定し続けてきたが、ボールが飛びやすくなっているとの疑いはさまざまな調査から一層深まり、コミッショナーも9月になってようやく使用球の変更に乗り出す構えを見せた。「飛ぶボール」が使われなくなった時に本塁打数にどれだけ変化が起きるのか注目される。
 

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