ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地４月５日、敵地でのシアトル・マリナーズ戦に３番・投手のリアル二刀流で先発出場し、今季初勝利を挙げた。投手としては６回111球を投げ、１失点、被安打３、９奪三振、６四死球。打者としては、２打数１安打１打点、２四球と投打で勝利に貢献するパフォーマンスを見せた。

【動画】大谷翔平が相手投手を気遣い、球審の袋から… 　この試合で大谷は、今季から導入された「ピッチクロック」の時間制限に投打両方で違反してしまうという事態に直面したが、これに関連して大谷が見せたちょっとした気遣いを現地メディアがピックアップ。SNSなどでも話題となっている。

　注目されたのは大谷が１回裏の投球を終えた後の場面だ。その回の投球でパット・ホバーグ球審にピッチクロック違反を告げられていた大谷は、攻守交代時にフィル・ネビン監督と水原一平通訳を交え、ホバーグ球審と問題の場面について確認を行なっていた。その際に大谷は、相手投手のクリス・フレクセンが投球練習のボールが手元になく、困惑している様子に気づくと、説明しているホバーグ球審の腰についているボールが入った袋の中から１球取り出し、すかさずフレクセンに向けて投げ入れたのだ。

　この様子を捉えた放送局『Bally Sports West』は、「相手投手を気遣うショウヘイ」と綴り、ツイッターで動画を投稿した。また、英国メディア『sportskeeda』は「エンジェルスのファンは大谷翔平が審判のポケットからボールを奪うのに感銘を受けた」との記事で事の経緯に言及。通称「ピッチングニンジャ」で知られる投球分析家のロブ・フリードマン氏も「スリのショウヘイ」とユーモアたっぷりにSNSで取り上げたことを紹介し、これに「史上最もスムーズなスリだ。こんなにスムーズに審判からボールを奪った選手は見たことがない」「恐れのない男だ」「絶対的な野獣のような選手でありながら、これ以上楽しんでいる人はいる？」「リアルミュートを退場にした審判じゃなくてよかった」などと多くの好意的な反応があったことに触れている。

　ピッチクロックで今季初めて違反を取られてしまった大谷だが、ファンはグラウンド上での彼の一挙手一投足を楽しんでいるようだ。

構成●THE DIGEST編集部
【動画】大谷翔平が違反を取られた投球シーン

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