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「MLB史上最悪だ…」124年前の”最多敗戦”を上回るペースのアスレティックスに嘆きの嵐!藤浪晋太郎にも「悪夢の契約」と批判が波及

THE DIGEST編集部

2023.05.26

10勝41敗で借金が30を超えたアスレティックス。中継ぎ転向の藤浪(中央)も苦戦が続く。(C)Getty Images

 過去ワールドシリーズを9度制覇した名門が、米球界に不名誉な記録を打ち立てるのか。

 オークランド・アスレティックスは現地5月24日、敵地でのシアトル・マリナーズ戦に1対6で敗れ、泥沼の7連敗を記録した。ここまで10勝41敗と借金は「31」にまで膨らみ、勝率は.196と2割を切っている。言わずもがな、MLB30球団のなかで断トツの最下位に沈んでいるのだ。

 A'sの低迷には現地メディアからも嘆きの声が絶えない。米放送局『FOX News』によると、50試合を終えて40敗以上したのは、1932年のボストン・レッドソックスと1897年のセントルイス・ブラウンズ以来。このままのペースでいくと、1899年にクリーブランド・スパイダーズが1シーズンで記録した20勝134敗(勝率.130)を上回るMLB最多敗戦数に達する計算だ。

 米メディアのなかでもアスレティックスの惨状を痛烈に非難するのが、スポーツ専門メディア『Sportskeeda』。「アスレティックスは現在、MLBで最も最悪なチームであることは周知の事実だ。彼らに次いで不振なのは15勝36敗のカンザスシティ・ロイヤルズだが、それでも差がある」と主張した。

 加えて、「グラウンド外での状況もあまり芳しくない」とさらに問題点を指摘。「チームのオーナーはラスベガスへの移転を検討しているが、歴史的なフランチャイズの未来は宙に浮いた。本拠地移転計画は行き詰まりを見せている」と公的資金支援と新球場完成までのプロセスも不透明のままだという。
 
 さらに、批判の矛先は今季新加入の藤浪晋太郎にも向けられる。「シンタロウ・フジナミは、これまでオークランドのファンが期待したようなパフォーマンスを発揮していない。アスレティックスは昨年オフ、1年325万ドル(約4億1500万円)で彼と契約した」と言及。そのうえで、「フジナミは大きな期待を背負ってMLBにやってきたが、いまや悪夢のような契約になってしまった」と断じた。

 そして同メディアは「今季フジナミは1勝5敗、防御率12.69、WHIP2.10という成績を残している。オークランドは好投手を手に入れたと思っていたが、程遠い結果だ」と評する。阪神時代からの悪癖である制球難がメジャーの舞台でも露呈して乱調をきたし、先発から中継ぎに配置転換された日本人右腕に物足りなさを感じているようだ。

 ア・リーグ西地区で首位テキサス・レンジャーズから22ゲーム差をつけられているアスレティックス。『Sportskeeda』は「幸いなことに、まだシーズンは始まったばかりだ。フジナミには低評価を覆し、運命を好転させる時間がまだ残っている」と"火消し"として奮闘する藤浪に向けて、最後はエールを送った。

 はたして、A'sは浮上のキッカケを掴めるのか。それともこのまま、低空飛行で今季を終えてしまうのか――。

構成●THE DIGEST編集部

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