10月18日からクライマックスシリーズは、ファイナルステージに突入する。セ・リーグはペナントレースを制した阪神が登場し、ファーストステージから勝ち上がった広島と激突。シーズンでの直接対決は15勝9敗1分で、特に甲子園では9勝2敗1分と極端だった両軍の勝負では、どのような要素がポイントになるだろうか。
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■技巧派勝負は打球の行方から目が離せない?
シーズンではリーグベストの防御率2.66を記録した阪神に対して、広島の3.20は4位。短期決戦でより重要な投手力ではやはり阪神に分がある。特に直接対決では、大竹耕太郎が6勝無敗の防御率0.57、伊藤将司が2勝無敗で1.17と阪神の先発陣が好成績を残した一方、広島は大瀬良大地は3先発で7.50、森下暢仁は5先発で4.55と相性が悪かった。ただ、両チームとも先発陣は技巧派が多く、登板が予想される投手でリーグ平均の奪三振率7.30を上回ったのは村上頌樹(8.54)と才木浩人(8.12)だけ。フィールドに打球さえ飛ばせれば、まだまだ何が起こるか分からない。
■ホープ2人が短期決戦でも爆発するか
阪神はチーム全体のシーズンOPSも.674、広島(.660)より上。四球率9.0%もリーグベストだが、三振率21.4%がワーストである点が不安材料か。逆に広島打線の懸念材料は、主力が軒並み左投手を苦手にしていた点が挙げられる。秋山翔吾(打率.234)、野間峻祥(.243)、松山竜平(.156)たち左打者だけでなく、菊池涼介(.227)もシーズン中は苦しんだ。阪神が繰り出すサウスポー相手にどのような対策を立てるか、首脳陣の判断も問われそうだ。
■ベースランニング能力に意外な差
両チームのシーズン成績で差があったのはさらに大きな差があったのは走力。まず盗塁は、阪神が79、広島が78と1個差でワンツーフィニッシュしたが、成功率は阪神が73.1%に対して広島は60.9%と開きがあった。盗塁を除く走塁での貢献を得点化したUBRという最新指標では、阪神はリーグ断トツの13.0。一方の広島は4位の1.0でしかないが、ファーストステージでも見せたように、競った展開でうまく足を使って得点につなげられるか。
文●藤原彬
著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
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文●藤原彬
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ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
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