監督の“うっかり発言”が命取りになるかもしれない。

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　12月５日（現地）、テネシー州ナッシュビルで行われているウィンター・ミーティングで会見に応じたドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、数日前に大谷翔平とドジャー・スタジアムで会談したことを認めた。

　ロバーツ監督は会談が数時間に及んだことに言及しつつ、「間違いなくショーヘイは我々の最優先事項だ」とコメント。以前から大谷移籍先の大本命とされていたドジャースが、実際に獲得に乗り出していることを明らかにした。

　だが、このロバーツ監督のコメントが思わぬ波紋を呼んでいる。

　元々、ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成総責任者は、球団の具体的な補強候補などについて一切明確なコメントをしないことで知られる。

　加えて大谷サイドも、交渉の過程が明らかにされるのを望んでいないとされ、ESPNのジェフ・パッサンが「もし大谷との交渉内容が明らかになれば、そのチームにとって不利に働くだろう」と指摘するほど。それを、よりによって当事者のロバーツ監督がリークしてしまったことになる。

　つまり、今回のロバーツ監督の発言が大谷サイドの態度を硬化させ、ドジャース入りを拒否する事態を招きかねない、ということだ。 　すでにジャイアンツやブルージェイズと直接交渉したことが明らかになっている状況で、ロバーツ監督も少しガードが緩くなったのかもしれないが、脇が甘かったことは確か。
　
　報道によれば、ご機嫌で会見に応じていたロバーツ監督は、直後に球団からのテキストメッセージを見て表情が一変。「我々が直接会ったことはいずれ明らかになっていはずだ」と釈明に追われた。

　一方、ドジャースのブランドン・ゴームズＧＭは大谷との交渉については頑なにノーコメントを貫きつつ、ロバーツ監督の発言には「驚いた」と一言。内心は「余計なことを言いやがって」とはらわたが煮えくり返っているかもしれない。

『ワシントン・ポスト』紙のチェルシー・ジェーンズ記者は「もしショーヘイ・オータニがドジャースと契約しないことを決断するとしたら、我々は彼がこれまでに語ってきたどんな発言よりも、彼という人間について多くを学ぶことになるだろう」とＸに投稿。

　今回のロバーツ監督の発言が交渉の行方にどのような影響をもたらすのか。ドジャースファンは気が気でないだろう。

構成●SLUGGER編集部

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