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MLB

ドジャースが今季も盤石の強さを見せ、ダイヤモンドバックスも若い力で躍進【MLB地区別球団通信簿:ナ・リーグ西地区】<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.12.31

シーズンではドジャースの8勝5敗だったが、プレーオフではダイヤモンドバックスが3連勝でスウィープ。勢いそのままワールドシリーズまで駆け上がった。(C)Getty Images

シーズンではドジャースの8勝5敗だったが、プレーオフではダイヤモンドバックスが3連勝でスウィープ。勢いそのままワールドシリーズまで駆け上がった。(C)Getty Images

 レンジャーズが球団史上初の世界一を勝ち取って幕を閉じた、2023年のMLBペナントレース。その結末に至るまでにしのぎを削った全30球団の戦いぶりを通信簿形式で採点した。今回はナ・リーグ西地区の5球団をお送りしよう。
※SLUGGER12月号増刊『メジャーリーガー555人の通信簿』より加筆・修正
【関連記事】由伸の巨額契約金は大谷の後払いのおかげ?両選手の規格外契約に見え隠れするドジャースの“深謀遠慮”<SLUGGER>

▼ダイヤモンドバックス
84勝78敗 勝率.519(地区2位)
通信簿:よくできました

 マイク・ヘイゼンGMが今季の目標について「夏場のトレード時期に買い手側にいて、意味のある9月を戦うこと」と話していた通り、開幕から意外な健闘を見せ、トレード・デッドラインではポール・シーウォルドやトミー・ファムらを補強する宣言通りの展開。8月1日から9連敗を喫するなどもたついた時期もあったが、第6シードで6年ぶりのプレーオフに出場。ブルワーズ、ドジャースをいずれもスウィープで撃破し、昨年のリーグ王者フィリーズも4勝3敗で下して、22年ぶりのリーグ優勝を果たした。

 チームを牽引したのはザック・ギャレン&メリル・ケリーの先発2本柱と、25本塁打&54盗塁で新人王に輝いたコービン・キャロル。また、昨季27本塁打のドールトン・バーショと引き換えに昨オフ加入したルルデス・グリエルJr.は球宴に初選出、正捕手に上り詰めたガブリエル・モレノも守備面で大きく貢献した。クリスチャン・ウォーカー、ケテル・マーテイ、ケビン・ギンケルといった中堅も存在感を発揮。不安を抱えていたブルペンにシーウォルド加入で柱ができたのも大きかった。

文●村田洋輔
 
▼ロッキーズ
59勝103敗 勝率.364(地区5位)
通信簿:ガッカリです

 地区最下位に終わった昨季から大した補強もなく、今季も苦戦必至との下馬評。果たして、4月11日以降は一度も最下位から浮上することなく9月26日にフランチャイズ史上初の100敗に到達し、首位と41ゲーム差という絶望的なシーズンとなった。

 ただでさえ弱体の先発投手陣では、エース格のヘルマン・マルケス、アントニオ・センザテラが前半戦に故障してトミー・ジョン手術。5月にはライアン・フェルトナーが打球を受けて頭蓋骨骨折とアクシデントが続発。野手陣では、クリス・ブライアントが大型契約2年目も不発と大いに期待を裏切った。収穫に目を向けるならば、昨オフただ同然で獲得した新人ノーラン・ジョーンズが20-20を達成し、同じくルーキーのエゼキエル・トーバーやブレンドン・ドイルが、それぞれ遊撃と外野でゴールドグラブのファイナリストに名を連ねるなど、若手野手が経験を積んだことか。

 彼らの成長は確かに希望の光だが、MLBワーストの防御率に沈んだ投手陣を建て直さない限り、来季も最下位脱出は難しいだろう。

文●城ノ井道人
 
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