プロ野球

オフシーズン中、投げなかったのはたったの「2日」。ロッテへ移籍した美馬学が変えないことと、変えたこと

岩国誠

2020.01.17

オフシーズンで投げなかった日は2日だけ。継続して投げ続けることが、美馬自身、状態を保つことにつながっているという。

 このオフ、FA市場で注目を集めたロッテ・美馬学投手が16日、都内グラウンドでの自主トレを公開した。社会人時代、東京ガスで同期であった西武・榎田大樹投手らと共に、ランニングや遠投などで汗を流し、順調な調整ぶりを見せた。

「オフに入ってからずっと投げてきています。去年からいい状態で投げられているので、それを継続し、体幹などをしっかり強化して、何事もなくローテーションを守れるように準備したい。(チームが変わったが)1年間しっかりできた去年から特に変えることはありません」

 強度の差こそあるものの、昨年11月から投球しなかった時期は、年末年始の2日間のみ。この調整は、これまでの経験則から来ているものだ。

「少し間を空けていた時は、キャンプへ向けて身体を作っていく段階で少しトラブルが出ることが多かったのですが、今は投げ始めのトラブルはなくできています。今年はしっかり(状態を)落とさずに投げられてきていますので、このまま保っていきたいと思います」
 
 新天地へ向けて、変わらない調整を続ける美馬。自主トレのキャッチボールで相手を務めているのも、「変わらぬ球友」である西武・榎田だ。

「もう12年目ですかね。ずっとキャッチボールをしてきているので、お互いにどうしたいということもわかっていますし、今どうなっているのかとか、気づいたことを話したりしながら、また次の日って感じです。アドバイスをしながら、チェックしあえているのかな。とにかく僕のことをよくわかってくれている。貴重なアドバイスをくれる親友という感じですね」

 気心の知れた間柄の2人は、この日も「ナイスボール!」と声を掛け合いながら、ボールの感触を確かめていた。時折、頬を緩めたその表情から、順調な調整ぶりが伺える。

 しかし、変わらない中で、変えたものが一つあった。

「おもりを持つようにしています。去年は重いものをあまり持たずにいましたが、今年はしっかりおもりを使って、さらに力をつけるようにしています。このオフにトレーナーの方と、ウェイトのことを話して、指導していただき、自分にも必要と感じたので、継続しています」