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ドジャース、佐々木朗希、千葉ロッテ「裏金支払いの可能性に対する疑念が高まったが…」MLBがポスティング認可時に徹底調査「いずれの当事者にも不正行為は」

THE DIGEST編集部

2025.01.19

MLB挑戦を表明していた佐々木は、契約先にドジャースを選んだ。写真:THE DIGEST写真部

MLB挑戦を表明していた佐々木は、契約先にドジャースを選んだ。写真:THE DIGEST写真部

 現地1月17日、佐々木朗希がロサンゼルス・ドジャースとの契約意思を公表した。佐々木のドジャース移籍は以前から噂されていた通りだったため、一部の米メディアやファンの間では、「佐々木はポスティングされる前から、ドジャースと密約を結んでいたのはないか」という憶測が飛び交った。

 しかし、結果的に密約などの不正行為は一切なかった。米紙『Los Angeles Times』のジャック・ハリス記者が18日の記事で、「佐々木がドジャースとの契約を発表する前、MLBは調査を行なったが、証拠を見つけられなかった」と報じた。

「佐々木がドジャースと契約する噂は以前からあった。25歳未満の国際FA選手としてマイナー契約しか結べない特異な状況だったためだ。千葉ロッテで佐々木とチームメイトだったダラス・カイケルは2024年11月、米紙『New York Post』の取材に対して、『すでにドジャースとの契約が成立しているという噂を聞いた。佐々木のための計画があるって』と語っていた」

 佐々木はポスティングされる前からドジャースが大本命と伝えられており、1年前の23年シーズン後のオフにも米メディアが電撃移籍の可能性を報じていたほどだ。そして25年1月17日、佐々木本人が自身SNSでドジャース行きを発表してる。

 佐々木の発表後すぐ、シンシナティ・レッズとワシントン・ナショナルズでGMを務めたジム・ボウデン氏は、「MLBコミッショナー事務局に、佐々木とドジャースの契約を調査するように依頼する球団が複数あるだろう。実際に佐々木を巡るオフィシャルのプロセスが始まる前、佐々木とドジャースとの間に事前契約があると信じているフロントオフィスが複数あった」とコメントした。それでも同紙は不正はなかったと伝えている。

「結果的にMLBは佐々木のポスティングを認可する際、ルールが遵守されているかどうかの調査を行なった。公式の場で話す権限のない関係者は、『MLBは多くの関係者に聞き取り調査を行なったが、事前契約の噂を裏付ける証拠は見つからなかった』と語った。佐々木本人もジョエル・ウルフ代理人も、事前合意の噂を繰り返し否定している。ウルフ代理人は24年12月に行なわれたウインターミーティングで、『(佐々木の移籍に関して)いくつかの告発や申し立てがあったが、すべてが虚偽だった。公平で平等な競争を望んでいたMLBは多数の関係者と面談して、不正はなかったと確認している』と語っていた」

【動画】MLB公式が配信した佐々木朗希“好投集”! & 米放送局『MLB Network』が大々的に佐々木のドジャース入りを報道
 
 移籍情報専門メディア『MLB Trade Rumors』もこの話題を報道。「『The Athletic』のファビアン・アルダヤ記者、デニス・リン記者、パトリック・ムーニー記者、ウィル・サモン記者、ケン・ローゼンタール記者によると、MLBの調査の焦点は佐々木サイドではなく、千葉ロッテだったと指摘。ただ、違法な取り決めを裏付けるものは何もなかった」と報じている。

「『The Athletic』によると」と続けた『MLB Trade Rumors』は、「MLBの調査が千葉ロッテに集中した点は、意外な事実だと思われるかもしれない。しかし、現行のポスティングシステムでは千葉ロッテへの支払額は、佐々木の契約金650万ドル(約10億円)の25パーセント(162.5万ドル=約2.5億円)に制限されている。これはスター選手を手放す球団にとって金銭的インセンティブは弱い。山本由伸の移籍でオリックス・バファローズが手にした譲渡金は5060万ドル(当時約72億円)、鈴木誠也のケースで広島東洋カープが手にした譲渡金は1462万5000万ドル(当時約17.4億円)と、過去の事例と比較すれば違いは明らかだ。こうした背景もあってMLB関係者の間で裏金支払いの可能性に対する疑念が高まっていた」

 米紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者も、「LA以外の全米各地から野球ファンの不平不満の声が聞こえていたが、そのファンたちは最も恐れていたニュースを目にした。佐々木がドジャースと契約するのだ。過去12か月間、ドジャースはずっと移籍先の最有力候補に挙げられていた。以前から密約があったとされる噂が急激に広まったが、契約について徹底的に調査したMLBは、何の不正行為も発見できなかった。ドジャースはルールに則って交渉を進めていた」と報道。一部のメディアや米ファンの疑惑の声を打ち消している。

構成●THE DIGEST編集部

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