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「実際にどうなるかは未知数だ」大谷翔平の二刀流再開に米メディア持論 投打出場の“弊害”も指摘 「リハビリ登板もできない」

THE DIGEST編集部

2025.02.07

二刀流復帰となるシーズン。大谷はいかなる投球をみせてくれるだろうか。(C) Getty Images

 ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平は2025年、マウンド復帰が予定されている。実現となれば同球団では"二刀流"が初めて披露されることとなるが、2シーズンぶりの投打での出場には様々な反応があるようだ。

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 米スポーツサイト『ESPN』では、現地時間2月6日、ドジャースの新シーズンを占う特集記事を配信。その中で、大谷の二刀流再開について持論を綴っている。

 同メディアは、「まず理解しておくべきなのは、彼が今シーズンに挑もうとしていることの意味だ。単にMLB史上2人目の二刀流選手として復帰するだけではない。彼はすでにベーブ・ルース以上の期間、投打を両立させてきた」と振り返るとともに、複数箇所の故障明けであると強調。「今回は、肘の内側側副靭帯の2度目の修復手術からのリハビリを経て戻ってくる。さらに、ワールドシリーズで負った左肩の関節唇断裂の手術からもわずか数か月しか経っていない」と訴えている。

 続けて、「野球という競技がこれまで以上に専門化され、技術が向上し、難易度が高まる中、オオタニが挑戦することは、彼以外の誰にも不可能に思える。したがって、2025年の彼のシーズンがどうなるのか予測するのは無謀にも思える」と今季への見解を示している。
 
 また、すでに投球復帰への準備を進めている大谷が打ち明けた手応えにも触れ、「彼自身も『今のところ順調』と語ったが」と前置きした上で、同メディアは「実際にどうなるかは未知数だ。前例のない挑戦であり、特有の難しさがある」と指摘。その上で、二刀流出場の"弊害"にも言及し、「たとえば、他の投手ならリハビリ登板として4月にマイナーで打者と対戦することができるが、オオタニは打線に不可欠な存在のためそれもできない」と説いている。

 だが一方で、「しかし、オオタニは何度も常識を覆してきた。だからこそ、チームメイトの間では『彼はいつも通りのオオタニでいるだろう』という見方が強い」として周囲の反応も紹介。他にも同メディアでは、実戦でのマウンド復帰が5月頃と見込みながらも、「本格的な投球のスケジュールが見えてくるのは春季キャンプが始まり、ブルペン入りする頃になってからだろう」と見通している。

 期待と不安が入り乱れ、今後も議論が続いていくことが予想される大谷の二刀流再開。だがそれでも、そのパフォーマンスが戻った時、スタジアムは大きな歓声に包まれることも間違いないはずだ。

構成●THE DIGEST編集部
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