MLBロサンゼルス・ドジャースのキケ・ヘルナンデスは昨季のポストシーズン地区シリーズ第１戦後にチームメイトの山本由伸を励ましたエピソードを振り返り、当時山本にかけたアドバイスとその意図を明かした。

【画像】ドジャース奥さま軍団が披露した“美しき本格和装姿”を総チェック！ 　昨季ドジャースからMLBデビューを飾った山本は右肩の故障で約３か月の離脱を挟みながらも、18試合に先発し７勝２敗、防御率3.00の成績を収めてチームの地区優勝に貢献した。

　その活躍もありポストシーズン初戦、サンディエゴ・パドレスとの地区シリーズ第１戦のマウンドを託された山本。しかしその登板で初回にいきなり３失点を喫し、３回５失点で降板。チームは勝利したものの悔しいポストシーズンデビューとなってしまった。

　落ち込んでいる山本の姿を見て声をかけたのがK・ヘルナンデスだ。第２戦後に山本をホテル１階のカフェに誘ったという。K・ヘルナンデスは山本との話し合いの場を設けた意図について「ただ彼（山本）がどんな風に考えているのかを知りたかった」と地元紙『Los Angeles Times』に説明。そこで山本が、MLBの投手として自分は何者であるのか、そして相手打線に対して自分の投球をどう活かすのが最善なのか、という悩みを抱えていると明かされたという。

　K・ヘルナンデスは山本について「地球上で最高の投手の一人だが、まだ成長できる気がしていた」と回顧。投球により集中できればベストのパフォーマンスが発揮できると感じていたため、山本には「最高の投球をすることに専念して、誰が打席に立ったとしても才能が必ず発揮されると信じて」とシンプルな助言をした。その裏には「投げたくない（自身の好みではない）球を投げる際、覚悟を決めて集中して投げるのと迷いながら投げるのとでは全く球が異なる」という考えがあったという。

　その後負ければ終わりの地区シリーズ第５戦でパドレス打線と再び対戦した山本は５回２安打無失点でポストシーズン初勝利。優勝決定シリーズ、ワールドシリーズでも登板し計２勝を挙げる活躍を見せた。

構成●THE DIGEST編集部

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