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【DeNA】ついに宮﨑敏郎が帰ってきた!村田コーチが明かす復活劇「柔らかさがあったほうがパワーが生まれてくる」

萩原孝弘

2025.05.23

今季初のホームランを放った宮崎。写真:萩原孝弘

今季初のホームランを放った宮崎。写真:萩原孝弘

☆まさかの二軍落ちからの復活

「最高の結果になって良かったです」。今季初のホームランを放ち、ヒーローとなった宮﨑敏郎は感慨深げに言葉を発した。

 横浜一筋のヒットメーカーは13年目の今季、オープン戦で調子が上向かなかったが、当然のごとく開幕スタメンでスタート。誰もが“いつか上がってくる”と思っていたが、打率.230とまさかの数字に落ち込むと、5月2日にはファームで再調整となった。二軍ではイニング間でナインをベンチ前で出迎えるなど、明るい表情で若手と交流。同時に「自分を見つめ直す期間になりましたし、またやってやるぞという強い気持ちでいました」と自らとも真摯に向き合った。
 

 そして一軍に再昇格初戦にマルチヒットでリスタートを切ると、復帰5試合で18打数9安打、打率も.283まで急上昇させた。インサイドはコマのように身体を回転させ引っ張り、アウトサイドは力強く叩く持ち前の広角打法も披露。打球も上がり長打も増えており『我々の知っている宮﨑』が帰ってきたと感じるファンも多いことだろう。

☆村田コーチが説く良化の理由

 今季から横浜に復帰した村田修一野手コーチは「敏郎もうまく軌道に乗りそうですね」と良化を実感する。

 ファームでは「ちょっと柔らかく打つようにしたと自分で言ってましたね」とメインの取り組みを明かした。具体的には「踏み込んで強く打たないといけないと思っていたけれども、そんなことはなかった。足を開いていてもバットがしなってくればいいだろうぐらいの感覚で打席に入るようにしたら、結果的にいろいろなボールに対応できるようになりましたって言ってましたよ」と技術面のアジャストに務めたことを代弁した。

 また、四球数を三振数で割り、数字が大きいほど四球が選べて三振が少ないことを表し、1を超えれば優秀と言われているBB/Kは、昨年脅威の2.17から0.57と大幅に悪化。降格前には81打数12三振と信じ難い結果となっていたことにも「ピッチャーのボールも高速化しているので、ちゃんと打たないと、しっかりと打ち返さないと思った瞬間に力が入っちゃうんでね」と“強く打つ”ことが“余計な力が入る”ことにつながり、悪い方向に向かっていってしまったのではと推測した。続けて「ガチガチで振るよりも、柔らかさがあったほうがパワーが生まれてくると思うんでね。僕も力を抜くことが一番難しいと思っていましたけど、それができるようになった年は成績も良かったですからね」とホームラン王2回受賞のスラッガーとの理論とも一致した。
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