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プロ野球

「負けず嫌い」は止まらない。ヤクルトのルーキー大西広樹は「優勝」を目指してキャンプインから全速力

小中翔太

2020.02.08

ルーキー大西は、「負けず嫌い」の精神でヤクルトを背負っていく選手になっていくのか?写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

ルーキー大西は、「負けず嫌い」の精神でヤクルトを背負っていく選手になっていくのか?写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 優しそうな瞳の奥で炎をぎらつかせながら、ヤクルトのルーキー、大西広樹は間髪入れずこう答えた。

「負けず嫌いなんで」

 開幕1軍を目指す大西は、大阪商業大学時代、通算27勝を誇る期待の右腕だ。

 大学のリーグ戦では1シーズンに3勝を挙げればエース級、5勝を挙げればMVP級が目安だと言われている。通算20勝以上を挙げることは下級生の頃から主戦としてマウンドに上がり、投げれば負けないレベルの活躍を続けないと到達できない。大西の通算27勝という勝ち星は、誰が見ても文句なしのエースとして働いてきたことの証だ。

 ただ何よりも驚くのは、喫した黒星が4年間でわずかに2つだけしかないことだ。なぜ、そんなにも負け数を少なく抑えられたのか。その問いかけに対する答えが冒頭のものだった。そしてこう続けた。

「1年春に京産(京都産業大学)に3連敗したんです。その悔しさがあったからじゃないですか。それで燃えました」
 
 入学してすぐのリーグ戦の開幕戦デビュー、チームは順調に白星を重ね首位を快走した。勝ち点4で迎えた最終節は2位の京都産業大学との直接対決、勝ち点を取れば完全優勝という状況だった。ところが、先勝しながら連敗を喫し、勝ち点、勝率で並ばれてしまった。

 優勝決定戦でも敗れ、圧倒的有利な状況からまさかの大逆転で優勝を逃したのである。ここで負けず嫌いに火が点いたという大西は、その後、ベストナインを2回、最優秀投手賞を5回受賞。関西屈指の好投手としてプロへの道を切り開いたのだった。

 所属するヤクルトの課題は明白だ。昨季の防御率4.78は12球団ワースト。先発防御率5.05、リリーフ防御率4.42もワーストでとにかく使える投手が1枚でも多く欲しい。昨秋のドラフトでは1位から4位まで全て投手を指名し、1軍キャンプには投手23人が帯同する。最大7人が同時に投げられるキャンプ地のブルペンは初日に3回転したほどだ。

 その初日の2回転目のマウンドに大西の姿があった。1月の合同自主トレでは連日ブルペン入り。2月1日に照準を合わせてきたと大西はいう。

「初日にブルペンに入ることに意味があると思っていたので、絶対入ろうと決めてました。自主トレからそういう取り組みをしていたので良かったです。肩を早く作ってキャンプインしたら、絶対投げられるようにしようと思ってました」

 低めとコースにきっちり投げ分ける球筋は安定感抜群。大学通算防御率1.10の叩き出した制球力はホンモノだいうのが当日を見ての印象だ。ブルペンで投球は、「自己評価は70点」とそれほど高くなかったのだが、それはまだこの上があるということなのだろう。初めてプロと並んで投げてみての感想でも負けず嫌いな一面をのぞかせた。

「プロはコントロールが良いというのが第一印象です。でも自分もコントロールは自信ある方なので負けずに。今は早くフォーム固めて、体作りをして今年1年怪我のないように取り組んでいるところです。先発かリリーフかは特に希望はなく、監督さん次第です。1軍に入って優勝できたらという気持ちが強いです」

 2位で満足できる性格の持ち主ではない。どんな場面で起用しても大崩れしないのが大西の強み。安定感抜群のルーキーは「優勝」の2文字だけを見据えている。

取材・文●小中翔太

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【著者プロフィール】
こなか・しょうた/1988年1月19日生まれ。京都府宮津市出身。大学野球連盟で学生委員を務め裏方の道へ。関西を中心に活動しウェブ媒体や雑誌に寄稿する。

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