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プロ野球

【谷繁元信のセ・リーグ順位予想】各ポジションにレギュラー級が複数いる阪神が有利。CSがないため開幕ダッシュでつまずくと厳しい

谷繁元信

2020.06.17

 中日は、野手に関しては決まったメンバーが2年、3年と経験を積んで、勝負に対する嗅覚というかね、そういうのが出てこないといけないんですよ、本当はね。そこを期待しています。投手陣は揃ってきたし、若い選手も出てきたし。巨人は山口俊が抜けた穴をどう埋めるかですけど、今のところはまったく候補がいない。菅野智之一人に頼らなきゃいけない感じでしょ。その菅野さえ、いつ腰を怪我するか分からないし。ちょっと投手陣の層が薄いですね。

 DeNAは爆発力もあるけど、チームの状態が落ちた時に皆が一緒に落ちていくような感じがするんで。ヤクルトは外国人投手がどハマりでもしたら分からないですよ。ただ、戦力的には少し厳しいですね。バレンティンがいなくなって、打線も少し落ちた印象もあるので。
 
 セ・リーグの場合、CSがなくなることも大きいですよね。スタートダッシュでつまずくと、置いていかれると思いますよ。3位までに入ればいいということではないですからね。最初のふた回りぐらいで借金が10以上あると厳しくなる。ただ、セ・リーグの場合はちょっとしたきっかけで、どこが上に来るかというのは本当に読めません。

 無観客試合の影響も気になります。広島のマツダスタジアムの大声援は対戦相手にとってやりにくかったでしょうが、あれがなくなった時にどうなるか。逆を言うと、お客さんがいない時の集中力の保ち方やスイッチの入れ具合。それがきちんとできる選手が活躍できると思います。

解説●谷繁元信

【プロフィール】
たにしげ・もとのぶ/1970年生まれ。江の川高では強打の捕手として活躍し、88年ドラフト1位で横浜大洋に入団。98年にチーム38年ぶりの日本一に貢献し、2002年に中日へFA移籍。常勝球団の屋台骨としてチームを支えた。通算3021試合出場のプロ野球記録を保持。14年~16年途中までは中日の監督を務めた(14~15年は選手兼任)。

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