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プロ野球

ゴールデン・グラブ賞投票結果の“違和感”。京田の過小評価、常連組への優遇。そして非公開投票の限界<SLUGGER>

新井裕貴(SLUGGER編集部)

2021.12.03

日本シリーズMVPにも輝いた中村。しかし、彼が“明確”に他のライバルにリードしている分野はあったのだろうか。写真:塚本凛平(THE DIGEST)

日本シリーズMVPにも輝いた中村。しかし、彼が“明確”に他のライバルにリードしている分野はあったのだろうか。写真:塚本凛平(THE DIGEST)

●盗塁阻止率 
1位:大城卓三(巨) .447 
2位:木下拓哉(中) .426 
3位:梅野隆太郎(神) .288 
4位:中村悠平(ヤ) .255 

●失策 
1位:大城卓三(巨) 1 
2位:木下拓哉(中) 2 
2位:中村悠平(ヤ) 2 
4位:梅野隆太郎(神) 6 

●捕逸 
1位:大城卓三(巨) 2 
1位:木下拓哉(中) 2 
1位:中村悠平(ヤ) 2 
4位:梅野隆太郎(神) 3 

 原辰徳監督に名指しで守備を批判されることも多い大城だが、意外(?)にも公式記録となっている守備成績は上々。確かに捕手守備は評価が難しく、日本でも浸透してきたフレーミング(際どいゾーンに投じられた球をストライクとコールさせる技術)なども本来は勘案すべき事項であり、こちらは梅野隆太郎(阪神)がトップというデータもある。 

 それだけに、ある意味では「投票者の腕の見せ所」とも言えるポジションと言えるが、ゴールデン・グラブに輝いたのは“優勝捕手”の中村悠平(ヤクルト)だった。しかも、UZRリーグ1位、あらゆる指標で圧倒している木下拓哉(中日)のほぼ倍の票を得ている。 

 阻止率.255と振るわなかった中村が大差で受賞できたのは、定義の言葉を借りれば「チームに貢献した」部分がかなり影響したのではないか。もっとも、それは「守備のベストナイン」という点に反する気もするが……。 
 
3:菊池の“高すぎる”壁 

 同じ優勝チームの選手でも、恩恵を得られなかったのは山田哲人(ヤクルト)だ。セ・リーグ二塁手のゴールデン・グラブには菊池涼介(広島)が歴代最多9度目の戴冠。もっとも、こちらも明確に菊池が上と言えるほどの差があったのか疑問だ。 

 まず、UZRでは山田の7.2に対して菊池は0.2にとどまり、旧来型の指標でも山田は菊池を上回っていた。

●守備率 
山田.992>菊池.991 
●併殺 
山田83>菊池75 
●補殺 
山田373>345 
●守備イニング 
山田1140回>菊池1088.2 

 また、イニング数は少ないものの、投票3位に終わった吉川尚輝(巨人)はダイナミックな守備を武器にUZRトップに立っており、もう少し票が多くても(35票)良かったように思う。 

 菊池自身も天然芝のマツダスタジアムを本拠にしながら、今年も華麗なビッグプレーを連発していたのは事実。ただ、今年ではなく過去の印象が上乗せされて「菊池はすごい、菊池で決まり」と半ば思考停止のように投票している者がいるのではないかとも同時に感じざるを得ない。

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