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プロ野球

【ポジション別ランキング:救援投手】連続無失点記録の平良、新人王・栗林、キューバの至宝モイネロ。剛腕ぞろいで1位に輝いたのは?<SLUGGER>

藤原彬

2022.04.23

 松井も打者を牛耳る投手の代表格だ。一昨年は先発でも投げ、昨季は夏場からの長期離脱後にクライマックスシリーズで手痛い一発を浴びた。だが、防御率0.63や奪三振率12.35が示すように、力は衰えていない。豪快な投球フォームに隠れて見過ごされがちだが、毎年変化球の使い方にさじ加減を加える緻密さも兼備。通算200セーブ到達まで残り30で、今季中の達成も不可能ではない。

 唯一セットアッパーでランクインのモイネロは、昨年はキューバ代表入りして出場機会が限られたが、球界指折りの実力はすでに証明済。大きな弧を描く代名詞カーブを武器に、直近3年はいずれも防御率1点台。制球には難があるが、大きな問題にはなっていない。オフは新たに3年契約を結び、ランキング上昇の土台も整っている。

【惜しくも圏外だった選手たち】

 昨年は日本一決定のマウンドに立ったマクガフ(ヤクルト)や、自身2度目のセーブ王に輝いた益田直也(ロッテ)もチームの勝利を手繰り寄せる優れたクローザーだが、支配力では5傑に及ばずランキングから外れた。

 救援投手では球界最高年俸の森唯斗(ソフトバンク)は昨季、左ヒジの故障もあって不振だったが、18~20年は3年連続30セーブを記録しただけに復調が期待される。昨季4年ぶりに日本復帰の平野佳寿(オリックス)はいきなり29セーブと流石の安定感を見せたが、初めてクローザーを務め、160キロ超の剛速球で32試合連続無失点も記録したビエイラ(巨人)のような“新興勢力”の方が、上位陣を脅かす存在としては面白いかもしれない。また、今季は開幕21試合で10セーブを挙げ、史上2番目のスピード記録を樹立するなど新人離れしたペースで快進撃を続ける大勢(巨人)にも期待したい。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

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