松井も打者を牛耳る投手の代表格だ。一昨年は先発でも投げ、昨季は夏場からの長期離脱後にクライマックスシリーズで手痛い一発を浴びた。だが、防御率0.63や奪三振率12.35が示すように、力は衰えていない。豪快な投球フォームに隠れて見過ごされがちだが、毎年変化球の使い方にさじ加減を加える緻密さも兼備。通算200セーブ到達まで残り30で、今季中の達成も不可能ではない。
唯一セットアッパーでランクインのモイネロは、昨年はキューバ代表入りして出場機会が限られたが、球界指折りの実力はすでに証明済。大きな弧を描く代名詞カーブを武器に、直近3年はいずれも防御率1点台。制球には難があるが、大きな問題にはなっていない。オフは新たに3年契約を結び、ランキング上昇の土台も整っている。
【惜しくも圏外だった選手たち】
昨年は日本一決定のマウンドに立ったマクガフ(ヤクルト)や、自身2度目のセーブ王に輝いた益田直也(ロッテ)もチームの勝利を手繰り寄せる優れたクローザーだが、支配力では5傑に及ばずランキングから外れた。
救援投手では球界最高年俸の森唯斗(ソフトバンク)は昨季、左ヒジの故障もあって不振だったが、18~20年は3年連続30セーブを記録しただけに復調が期待される。昨季4年ぶりに日本復帰の平野佳寿(オリックス)はいきなり29セーブと流石の安定感を見せたが、初めてクローザーを務め、160キロ超の剛速球で32試合連続無失点も記録したビエイラ(巨人)のような“新興勢力”の方が、上位陣を脅かす存在としては面白いかもしれない。また、今季は開幕21試合で10セーブを挙げ、史上2番目のスピード記録を樹立するなど新人離れしたペースで快進撃を続ける大勢(巨人)にも期待したい。
文●藤原彬
著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
唯一セットアッパーでランクインのモイネロは、昨年はキューバ代表入りして出場機会が限られたが、球界指折りの実力はすでに証明済。大きな弧を描く代名詞カーブを武器に、直近3年はいずれも防御率1点台。制球には難があるが、大きな問題にはなっていない。オフは新たに3年契約を結び、ランキング上昇の土台も整っている。
【惜しくも圏外だった選手たち】
昨年は日本一決定のマウンドに立ったマクガフ(ヤクルト)や、自身2度目のセーブ王に輝いた益田直也(ロッテ)もチームの勝利を手繰り寄せる優れたクローザーだが、支配力では5傑に及ばずランキングから外れた。
救援投手では球界最高年俸の森唯斗(ソフトバンク)は昨季、左ヒジの故障もあって不振だったが、18~20年は3年連続30セーブを記録しただけに復調が期待される。昨季4年ぶりに日本復帰の平野佳寿(オリックス)はいきなり29セーブと流石の安定感を見せたが、初めてクローザーを務め、160キロ超の剛速球で32試合連続無失点も記録したビエイラ(巨人)のような“新興勢力”の方が、上位陣を脅かす存在としては面白いかもしれない。また、今季は開幕21試合で10セーブを挙げ、史上2番目のスピード記録を樹立するなど新人離れしたペースで快進撃を続ける大勢(巨人)にも期待したい。
文●藤原彬
著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
関連記事
- 【ポジション別ランキング:捕手】強打の森に強肩の甲斐、赤丸急上昇の木下…扇の要ナンバーワンは誰だ?<SLUGGER>
- 【ポジション別ランキング:一塁手】ビシエド、マルテ、レアード…外国人スラッガーがしのぎを削る中でトップに立ったのは?<SLUGGER>
- 【ポジション別ランキング:遊撃手】史上屈指の遊撃手・坂本の1位に異論なし。“たまらん”源田や新人盗塁王の中野も続く!<SLUGGER>
- 【ポジション別ランキング:二塁手】“トリプルスリー男”山田や20年本塁打王・浅村に加えて“ベテランルーキー”牧もランクイン<SLIGGER>
- 【ポジション別ランキング:三塁手】有力スラッガーがひしめく超激戦区。MVPの村上と二冠王の岡本、1位はどっち?<SLUGGER>