見逃してはならないのは、ソトの去就はその大谷の動向にも大きな影響を与える、ということだ。前出のマリナーズに加えドジャース、ヤンキース、メッツなどソト獲得に動くだろうと言われるチームは、大谷の移籍先候補とも一致する。

　ヤンキースの場合、主砲のアーロン・ジャッジが今季限りでＦＡとなるだけに、ジャッジの後釜としてソトに触手を伸ばしてもおかしくない。そう考えると、ナショナルズもこの夏にソトを放出するのではなく、オフまで待った方が得策かもしれない。
  　大谷獲得を目指していたチームにとっても、ソトという新たな大物が市場に出たことで補強戦略を軌道修正する可能性がある。これから８月２日のデッドライン、あるいはオフシーズンに向けて獲得側、放出側のさまざまな思惑が交差する日が続くことになる。

　球界を代表するスーパースターであっても、トレードと無縁でいられないのがMLB。ソト、そして大谷は本当に放出されるのか。それとも「大山鳴動して鼠一匹」となるのか。最後まで目が離せない日々が続きそうだ。

構成●SLUGGER編集部