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MLBで“番狂わせ”が連発! パドレスが「22勝差」のドジャースを、フィリーズが「14勝差」のブレーブスを下してリーグ優勝決定Sへ

SLUGGER編集部

2022.10.16

 しかし、これ以上の下剋上が西海岸で勃発する。球団最多111勝を挙げたドジャースは今季も圧倒的な世界一の大本命球団で、先述した通りパドレスを圧倒していた。初戦は早々にリードを奪うと、自慢のブルペンで逃げ切って5対3で勝利。続く2戦目はクレイトン・カーショウとダルビッシュ有による投げ合いが注目されたが、こちらは両者ともピリッとせず、ダルビッシュは初回から3イニング連続で3本の一発を浴びた。

 しかし、初戦からドジャース打線をひそかに封じていたパドレスの救援陣がこの日も躍動。ダルビッシュが6回に無死一、三塁のピンチを作ると、ここで登板したロベルト・スアレスが12球でゼロ封で流れを渡さない。その後も反撃を許さず、今度はパドレスが5対3で勝利した。

 第3戦は、16年ぶりのプレーオフ開催に沸き立つサンディエゴでのシリーズ。パドレスファンの「Beat LA(LAをぶっ倒せ!)」コールが巻き起こる中、初回に本拠地チームが先制。5回に1点を返されて2対1という薄氷のスコアが続いたが、この日もパドレスブルペンがドジャース打線を完璧に封じ、最後までこのリードを守り切って王手をかけた。
 
 後がなくなったドジャースだったが、第4戦は3回にフレディ・フリーマンが2点二塁打を放って先制する。ここまで得点圏で20打数無安打とチャンスで打てないチームに待望の一打が飛び出した。7回には無死満塁とビッグイニングの好機を作るも、犠飛のみの1点に終わる。ここでダメ押し点が取れなかったことで、流れが大きく変わっていく。

 7回裏、先頭打者が四球で出塁すると、そこから連打で1点を返してなお無死一、二塁。1番のキム・ハソンはバントの構えを見せるが4球目、強硬でスウィングした一打は三塁線を破る二塁打でさらに1点を加えた。沸き立つペトコ・パーク。ここで、夏の大型トレードで加入するも不発気味だったホアン・ソトに打席が回る。

 しかし、ナ・リーグ最年少首位打者を獲得したこともある若き天才は、値千金のタイムリーを放って試合を振り出しに戻すと、2アウト後にはジェイク・クローネンワースが勝ち越し打を決めて5対3と試合を一気にひっくり返したのだった。

 そして最後は、一時の大不振を経て復活したジョシュ・ヘイダーが10球で三者連続三振に仕留めてゲームセット。シーズン「22勝差」の下剋上は、歴代2位という球史に残る番狂わせとなった。わずか1日で歴史的なアップセットがメジャーリーグ。野球の楽しみが凝縮された時間と言えるだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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