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プロ野球

セ新人王は湯浅京己と大勢のどちらがふさわしいか? 「セットアップマンの価値」や投手指標で識者が徹底予想!

出野哲也

2022.11.18

 しかしながら、防御率はバックを守る守備力の良し悪しによって左右される側面がある。そうした要素を排除した、投手個人の能力が最も現れるのは奪三振と与四球の比、K/BBと呼ばれる指標だ。大勢は60奪三振/13与四球でK/BBは4.62。かなり優秀な数字である。ところが湯浅は67奪三振/12与四球でK/BB5.58と、さらに上を行く。今季のセ・リーグで湯浅以上のK/BBを記録したのは、チームメイトの浜地真澄(7.60)一人だけだ(40投球回以上)。

 また、被本塁打数も投手の実力を測る重要な要素であるが、これも大勢の7本に対して湯浅は1本だけ。本塁打の出やすい東京ドームと、そうではない甲子園という本拠地球場の差があるからだろうか?

 大勢が献上した7本のうち、3本は東京ドーム以外の球場だった。湯浅はセ・リーグの本拠地球場では狭いほうに属する東京ドーム、神宮、横浜では合計11試合に投げて0本塁打。それどころか、11イニングでヒットすら3本しか打たれておらず、1点も許していない。湯浅の被本塁打数が少ないのは、球場とは無関係なのだ。
 
 このように、防御率だけでなく投球内容も湯浅が上だと判断できる。実際の投票では、プロ1年目で“真のルーキー”である点も加味されて大勢が受賞するかもしれないが、筆者に投票権があるなら湯浅に1票を入れたい。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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