阪神：75点（即戦力：35点・将来性：40点）

　まず、今オフにフリーエージェント（FA）権を取得した西勇輝、岩崎優、岩貞祐太の3人が揃って残留し、主力の流出を防げたメリットは計り知れない。新加入としては日本ハムから渡邉諒、高濱祐仁を交換トレードで獲得したが、彼ら以上に期待できそうなのが、現役ドラフトでソフトバンクから獲得した大竹耕太郎だ。セ・リーグにはあまりいないタイプの左腕だけに、先発候補としても十分に考えられるだろう。

　カイル・ケラー以外の全助っ人外国人を入れ替えたのは、小さくない不安要素ではあるものの、ドラフトでの戦力拡充を図った近年の補強路線を継続できた印象だ。将来性では、ドラフトで高校生の好素材を多く獲得した点を高く評価。現在のレギュラー陣は大学、社会人出身が多いだけに、彼らを大きく育てたいところだ。

　1位の森下翔太は大学生だが、即戦力というよりも数年後のレギュラーになり得るタイプの選手であり、社会人出身である6位の富田蓮も今年で22歳と若く、今後の成長が期待できるだろう。
  巨人：70点（即戦力：25点・将来性45点）

　何よりもドラフト1位で、念願の高校大物野手である浅野翔吾を獲得できたのは大きい。2位の萩尾匡也も、慶応大で打線の中軸を担った実績の持ち主で、数年後の戦力という選手だが、長打力と脚力は抜群。この２人がチームの主力に定着すれば、一気に将来は明るくなるはずだ。また、他に指名した選手も5位の船迫大雅と育成1位の松井颯以外は将来性に針が振れている選手で、育成でも多く好素材を獲得できた点を高く評価したい。

　即戦力としては大ベテランの長野久義と松田宣浩を獲得しているが、あとは外国人選手くらいで大きな上積みは考えづらい。ともにロッテに移籍するC.C.メルセデス、グレゴリー・ポランコの2人も少し見切りが早かったのではないかという声もあり、総合的に見て25点とした。