平良はプロ入りしてから球速を上げるとともに、数多くの球種を習得してきた。データ解析会社と個人契約し、ラプソードやトラックマンといった最新機器のデータを参考にした。自身のピッチングを理想的なものにする「ピッチデザイン」も手掛けて、スピード、球威、回転数、回転軸、変化量など、自身のピッチングを理解することで投球の幅を広げてきたのだ。
しかし、どれだけ彼自身のピッチングの幅が広がっても、1球の失敗も許されないセットアッパーやクローザーではそれを出しきることができなかった。
平良は話す。
「長いイニングを投げてチームを勝たせるという役割というのを経験してみたかったというのがあるのですが、リリーフだと球種を持っていてもピッチングの幅が狭まるので、それを広げてみたいという気持ちもありました」
今季、これまでの2試合のピッチングを見ても、それは明らかだった。160キロのストレートがありながら、ツーシーム、スライダー、カーブ、カット、スプリットと多彩に投げ分けている。これはリリーバーの時は表現しきれなかった平良の持ち味で、「速い球速のストレートがあって、あれだけの球種を扱えるのは先発としては素晴らしい」と松井稼頭央監督も舌を巻くほどである。
自分のポジション変更を直訴するという行為は、ややもすると、首脳陣への不満のように聞こえてしまうが、平良自身は投手として高みを目指しているだけなのだ。まだ2試合しか投げていないが、球種の多彩性がもたらす危険性を感じながら、これから発展していく段階といえる。
プロ初先発となった4月2日のオリックス戦はほぼ完璧な内容だった。
開幕したばかりで身体がフレッシュだったこともある。ストレートは球威があり、変化球もコーナーに決まった。ただ1球だけ、ツーシームが変化せずに一発を浴びたが、それ以外は危なげなかった。7回を5安打1失点。勝利はつかなかったものの、先発デビュー戦として十分すぎるすくらいのスタートだった。
しかし、2戦目は思うように投げることはできなかった。
指揮官の配慮で中8日の登板間隔はあっても、1戦目と同じようには行かなかった。平良は自身のピッチングをこう反省している。
「ホームランもそうなんですけど、フライが多かった。高めに投げきれていなかったのもありますし、フライはホームランになる危険性があるので、それは僕としては納得いかないピッチングです。三振か、ゴロにしないといけない。1安打に抑えてはいますけど、自分の思うように投げられていないフラストレーションはありました」
しかし、どれだけ彼自身のピッチングの幅が広がっても、1球の失敗も許されないセットアッパーやクローザーではそれを出しきることができなかった。
平良は話す。
「長いイニングを投げてチームを勝たせるという役割というのを経験してみたかったというのがあるのですが、リリーフだと球種を持っていてもピッチングの幅が狭まるので、それを広げてみたいという気持ちもありました」
今季、これまでの2試合のピッチングを見ても、それは明らかだった。160キロのストレートがありながら、ツーシーム、スライダー、カーブ、カット、スプリットと多彩に投げ分けている。これはリリーバーの時は表現しきれなかった平良の持ち味で、「速い球速のストレートがあって、あれだけの球種を扱えるのは先発としては素晴らしい」と松井稼頭央監督も舌を巻くほどである。
自分のポジション変更を直訴するという行為は、ややもすると、首脳陣への不満のように聞こえてしまうが、平良自身は投手として高みを目指しているだけなのだ。まだ2試合しか投げていないが、球種の多彩性がもたらす危険性を感じながら、これから発展していく段階といえる。
プロ初先発となった4月2日のオリックス戦はほぼ完璧な内容だった。
開幕したばかりで身体がフレッシュだったこともある。ストレートは球威があり、変化球もコーナーに決まった。ただ1球だけ、ツーシームが変化せずに一発を浴びたが、それ以外は危なげなかった。7回を5安打1失点。勝利はつかなかったものの、先発デビュー戦として十分すぎるすくらいのスタートだった。
しかし、2戦目は思うように投げることはできなかった。
指揮官の配慮で中8日の登板間隔はあっても、1戦目と同じようには行かなかった。平良は自身のピッチングをこう反省している。
「ホームランもそうなんですけど、フライが多かった。高めに投げきれていなかったのもありますし、フライはホームランになる危険性があるので、それは僕としては納得いかないピッチングです。三振か、ゴロにしないといけない。1安打に抑えてはいますけど、自分の思うように投げられていないフラストレーションはありました」