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ブルージェイズはずばり世界一、エンジェルスはワイルドカードが精一杯?日本人選手所属チームの「リアルな目標」<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.04.07

 MLB.comのパワーランキングでは18位で、ア・リーグでは9番目。この戦力評価が正しいとすれば、プレーオフ進出枠が6チームに増えてもまだ底上げが必要ということになる。主力が全員健康に過ごし、若手のジョー・アデル、ブランドン・マーシュ、パトリック・サンドバルが躍動して、何とかワイルドカードに届くかどうか、というところだろう。

●カブス
所属日本人選手:鈴木誠也
MLB.comパワーランキング:18位
2022年の目標:勝率5割クリア

 昨季は7月にアンソニー・リゾー、クリス・ブライアント、ハビア・バイエズと2016年世界一の主力メンバーを一斉に放出し、7年ぶりの負け越しを喫したカブス。このまま再建モードへ移行するかと思いきや、オフは先発右腕のマーカス・ストローマンに続き、鈴木争奪戦にも見事に勝利して再び勝利を目指す姿勢を鮮明にした。

 とはいえ、MLB.comのランキングでは30球団中23位と低め。確かに投打とも着実に戦力は向上したが、プレーオフを狙える陣容かと言われると疑問符もつく。特に打線は中核となるべき強打者が不在で、1年目の鈴木が不発だと深刻な得点力不足に陥る危険もある。
 
 おそらく球団も、今季を「本気で勝負の年」とは捉えていないのではないか。鈴木が着実にメジャーに適応し、勝率5割をクリアできれば及第点だろう。

●パイレーツ
所属日本人選手:筒香嘉智
MLB.comパワーランキング:29位
2022年の目標:最下位でもいいから若手を育成

 日本では考えられないことだが、メジャーリーグでは将来へ向けた若手育成のため、開幕から勝敗度外視でシーズンに臨むチームが常にいくつかある。筒香が所属するパイレーツも、そんなチームの代表格だ。

 過去3年連続最下位に沈み、MLB.comのパワーランキングも30球団中29位。現時点のチーム総年俸はおよそ4500万ドルで、マックス・シャーザー(メッツ)一人の年俸とほとんど変わらない。おまけに看板選手のブライアン・レイノルズにはトレードの噂が絶えず、そう遠くないうちに放出されるだろう。

 それでも、ケブライアン・ヘイズとオニール・クルーズの若手三遊間コンビは魅力いっぱい。筒香の試合を見る時は、ぜひこの2人にも注目してほしい(クルーズはマイナースタートだが)。筒香自身は、昨季終盤の好調を持続させて自らの価値を高めたいところ。好成績を残し、夏場に強豪チームに移籍、プレーオフに出場というのが理想のパターンだろう。

構成●SLUGGER編集部

 
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