専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
高校野球

「間違いなく1位で消えますね」――今夏に声価を高めた高松商・浅野翔吾。プロスカウトの“疑念”を打ち砕いた身体能力

西尾典文

2022.08.24

守備面などいまだ課題がないわけではない浅野(右)。しかし、そうした荒削りな部分もまた彼の魅力のひとつだ。写真:塚本凜平

守備面などいまだ課題がないわけではない浅野(右)。しかし、そうした荒削りな部分もまた彼の魅力のひとつだ。写真:塚本凜平

 ではプロではどのようなタイプの選手になるのだろうか。本人は近江戦の後にプロ志望を表明しつつ、「中距離打者としてチャンスを作れる選手を目指したい」と話している。これに前出のスカウトも、目指す方向性としては良いのではないかと分析する。
 
「プロでもホームランはある程度打てると思いますが、タイプ的には中距離バッターじゃないですかね。センターの選手だと谷(佳知・元オリックス)とか陽岱鋼(元巨人)みたいな選手になれると思います。外野手で勝負するなら、ひとつ気になったのは守備ですね。少しボールに対するチャージが遅い時がありました。このあたりの意識はもう少し変えていく必要はあります。ただ能力は高いので、プロでそのあたりをしっかり教えれば、守備でも勝負できる選手になれると思います。1番センターで打率3割、ホームランは20本以上打つような選手になってくれるといいですよね」

 甲子園では準々決勝で敗れたが、浅野の高校野球はまだ終わりではない。9月9日にアメリカのフロリダで開幕するU-18W杯の侍ジャパンにも選出された。木製バット、そしてレベルの高い国際舞台でどんなプレーを見せてくれるのか。今後も目が離せない。

取材・文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。

【関連記事】感動を呼ぶ大反響! 仙台育英・須江監督の優勝インタビューがトレンド入り「青春って密なので」「全国の高校生に拍手を」

【関連記事】【2022ドラフト候補ランキング|1~10位】トップ2は矢澤&蛭間で変わらず。日本文理・田中も“二刀流”に可能性を秘める

【関連記事】“怪物”浅野翔吾の甲子園は3本塁打、OPS2.600で終了。圧巻だったパワー以上に驚異的なあるスタッツとは?
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号