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侍ジャパン

【WBC】経験豊富な甲斐、臨機応変の中村、打撃の大城――名捕手・谷繁元信が侍ジャパンの捕手運用を占う!<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.03.03

――谷繁さんも2006年のWBCで実際に侍ジャパン入りしましたが、捕手にとって国際大会で大事なことについて、どう感じましたか。

 どれだけ冷静でいられるか、ですね。やはり緊張感もありますし、興奮気味というか、舞い上がったようになってしまうこともある。そういったものを抑えつつ、どれだけ冷静にやれるかということが大事です。

――他には何かありますか?

 とにかくしっかり準備することですね。僕はスタメンがアメリカの1試合だけだったので、まず、先発で組んだ上原(浩治)という投手をしっかり把握すること。後は、相手の打者の特徴をつかむことですね。全員メジャーリーガーだったのでデータはそれなりに揃っていたし、しっかり頭に入れて試合に臨みました。

――データの少ない国を相手にする時は、どのような準備をしていましたか?

 少ないデータをしっかり把握することと、先ほども言ったように、相手をしっかり観察することですね。投手の状態も含めて、キャッチャーとして絶対やらなきゃいけないことを冷静にやっていく。06年のメイン捕手は里崎(智也/当時ロッテ)でしたが、彼は現場で感じたことに腹をくくって、いろいろなサインを出すことができるキャッチャーでした。
 
――捕手陣全体では、どんなことを意識していましたか? お互いにデータなどについてアドバイスをしたりしましたか?

 試合になると里崎がスタメンで、僕がベンチで、もう一人の代表捕手の相川(亮二/当時横浜)はほぼブルペンでしたからね。里崎が迷っている時やアドバイスが欲しい時には、いつでも僕がサインを出せるように準備はしていましたけどね。

――捕手の目線から、各国の選手が日本と異なっていた点はどこですか?

 スウィングが速いなってことですね。後は、対応力の高さ。データもあったんでしょうけど、トップレベルの選手は1打席対戦しただけで、もう2巡目にはデータ以上のものをプラスアルファでつかんでいるなという感じでした。その点は日本の打者よりはるかに早かったですね。

――それに対する対策は?

 とはいえWBCには球数制限があるので、3打席対戦することはほとんどないですからね。なので、2打席目で対応してきている相手に対して、何度も言うように状況に応じて効果的なリードができるかですね。特に強敵相手にはなかなか簡単に点が取れないと思うので、こちらも無駄な点を与えないようにすることがバッテリーの一番大事な仕事ですね。

取材・文●SLUGGER編集部

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