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プロ野球

「エース格としての期待しかない」佐々木朗希のブルペン投球に脱帽の侍J井端監督。“気になる投手”の進化ぶりにも言及!【ロッテ】

岩国誠

2024.02.05

各球団のキャンプを視察中の井端監督。写真:岩国誠

各球団のキャンプを視察中の井端監督。写真:岩国誠

 昨年、一軍で38試合に登板した経験を踏まえ、オフには増量を決断。その効果をこのキャンプでは早くも実感しているという。

「去年までこの時期、トラックマンで球速を見たら、良くて145キロだったんですけど、今は147とか148くらいまでは出ていました。そういう部分では体重を増やしたことによって、上がっている部分もあるのかなと思っています」

 以前より、その名称を聞く機会も増えてきた計測機器「トラックマン」。ロッテのブルペンには3台が設置され、全投手というわけではないが、投手たちは時折その数値を覗き込みながら投球し、アナリストやコーチ陣たちと言葉を交わしている。横山もそんな一人だが、球速以外のデータはどう活用しているのか。
 
「ホップ成分だったり、今年新しく試しているカットボールの変化の具合だったり、いろいろ確認しながら、実際に受けているキャッチャーの方と話をして(感覚を)照らし合わせていければいいかなという感じです。数値上にはなりますが、真っ直ぐとの差だったりとかを見たりもしています。スライダーは結構(変化量などの)数値を重点的に見ています。シンカーは回転軸を意識して自分は投げているので、球種によっていろんなところを見ながらやっています」

 横山によれば、まだキャンプ2回目ということもあって、今回のブルペンでのストレートのホップ成分は、まだまだ横山が納得のいくものにはなっていないという。ちなみにホップ成分が多ければ多いほど、打者からはストレートが浮き上がってくるように見え、捉えづらいボールとなるわけだ。

 横山自身はまだまだだと話すが、視察した井端監督には「去年の秋に見た時よりも下半身を含めて、全体的にパワーアップしているように見えました。まだ全力ではないと思いますが、相変わらずボールの強さというか、重そうなストレートっていうのは変わりなかったですね」と、その進化とボールの強さは十分に伝わっていた。

 去年11月に代表入りしたことで、再びそのユニホームを着たいという気持ちを、横山は強く持っている。

「(代表入りは)やはり特別なことだと思いますので、選んでいただきたい気持ちはあります。そのためには、チームで1番登板数が多いとか、防御率がいいとか(シーズンで)何かずば抜けた数字を出さなきゃいけないと思うので、そういうところを目指してやっていければいいのかなと思います」

 同期の佐々木と同じ、世界最高峰の舞台へ。チームスローガンにあるように、まずは今シーズン「自分を超えていく」ことから始める。

取材・文●岩国誠

【著者プロフィール】
岩国誠(いわくにまこと):1973年3月26日生まれ。32歳でプロ野球を取り扱うスポーツ情報番組のADとしてテレビ業界入り。Webコンテンツ制作会社を経て、フリーランスに転身。それを機に、フリーライターとしての活動を始め、現在も映像ディレクターとwebライターの二刀流でNPBや独立リーグの取材を行っている。
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