▼35位：松本健吾［投手・トヨタ自動車］（前回順位：10位）
（まつもと・けんご／右投右打／東海大菅生高→亜細亜大）
　社会人球界屈指の右腕。昨年の日本選手権では初戦で１安打完封と圧巻の投球を見せ、チームの優勝にも大きく貢献した。今年は右肩の不調もあって出遅れ、JABA大会や都市対抗予選では本来の投球ができていないが、それでも試合を作る能力は高い。都市対抗の本選で昨年秋のような投球を再び見せることができるか注目が集まる。
#復活に期待

▼34位：宮崎一樹［外野手・山梨学院大］（前回順位：圏外）
（みやざき・かずき／右投右打／山梨学院高）
高い運動能力が魅力の大型外野手。高校時代は控えだったが大学で大きく成長し、大学日本代表に選ばれるまでになった。抜群の脚力で盗塁も多く、走塁に対する意識の高さが光る。外野から見せる強肩も大学球界トップクラスだ。打撃も昨年秋に比べて対応力が上がり、高いレベルの投手相手にも結果を残している。貴重な右打ちの大型外野手として人気になりそうだ。
#三拍子

▼33位：辻本倫太郎［遊撃手・仙台大］（前回順位：39位）
（つじもと・りんたろう／右投右打）
　東北の大学球界で注目を集めるショートストップ。少し軽率なプレーがあるのは課題だが、出足の鋭さと軽快なフィールディングは抜群だ。打撃のパンチ力も十分で、昨年秋の明治神宮大会、今年の大学選手権でいずれもホームランを放った。セカンド、サードもこなす器用さがあり、プレー以外の視野の広さなどでも目立つ存在だ。#攻守に力強い ▼32位：萩原義輝［捕手・流通経済大］（前回順位：28位）
（はぎはら・よしあき／右投左打／東海大相模高）
　東京新大学野球で注目を集める強打の捕手。東海大相模では控えだったが、大学で攻守ともに大きく成長して１年秋から不動の正捕手として活躍している。スローイングはもちろんキャッチング、ブロッキングなども安定。打撃も４季連続で打率３割以上をマークするなど確実性が高い。チームが不祥事で活動休止となったのは気がかりだが、貴重な打てる捕手として注目度は高い。
#強打の捕手

▼31位：武内涼太［投手・星稜高］（前回順位：29位）
（たけうち・りょうた／右投右打）
　北信越ではナンバーワンの呼び声高い本格派右腕。入学直後から大器と評判で、昨年は春夏連続で甲子園に出場し、マウンドも経験した。秋は少し出遅れ、北信越大会では初戦で敗れたものの、この春は149キロをマークするなど成長を見せている。まだ少し調子の波があるのは課題だが、フォームに大きな欠点がないだけに、夏はさらにスケールアップした姿を見せてくれることを期待したい。
#スーパー１年生

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所（PABBlab）」でも多くの選手やデータを発信している。