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“practice”連発から23年――アイバーソンが“練習の大切さ”を説く「断言する。目指すものがあるなら練習しないといけないんだ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.08.03

50歳となり丸くなったアイバーソンが、練習の大切さを説いた。(C)Getty Images

 2024-25シーズンにNBAを制したオクラホマシティ・サンダーは今季、フランチャイズ史上初の連覇を狙える布陣を擁している。シェイ・ギルジャス・アレキサンダー(SGA)を筆頭に、ジェイレン・ウィリアムズ、チェット・ホルムグレン、ルージェンツ・ドート、アイザイア・ハーテンスタイン、ケイソン・ウォーレスといった実力者がロスターにいるのだから当然だろう。

 なかでも大黒柱である27歳のSGAは全盛時を迎えていて、相手チームにとっては脅威でしかない存在。昨季はシーズンMVP、ウエスタン・カンファレンス・ファイナルMVP、ファイナルMVPを獲得し、レギュラーシーズン平均32.7点で初の得点王にも立っていて、優勝したことで自信もさらに増すに違いない。

 そうしたなか、現地時間7月30日(日本時間31日)に非営利団体『No Flukes Foundation』のユースキャンプに登場したアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)は、Q&Aセッションで"練習することの大切さ"を説いていた。

 現役時代、アイバーソンは"練習嫌い"として知られていた。2002年のプレーオフ1回戦で敗退後の会見では、自身の練習に対する習慣について質問された際に"practice"を連呼。
 
「俺たちは練習について話している。ゲームの話じゃない。練習について話しているんだ。俺はいつだって、自分にとってこれが最後なんだという気持ちで毎試合プレーしている。なのにゲームについての話じゃない。俺は練習について話すことになるのか?」

 あれから約23年が経ち、50歳になったアイバーソンは、SGAを引き合いに出してこう語っていた。

「オールスター。オールNBAチーム。殿堂入り。75周年記念チーム。君たちは俺が練習していなかったと思うかい? もしそうしていなかったら、俺がどれほど凄かったのかを示していることになるな。

 だが当然、俺だって練習していた。そこが何よりも重要なんだ。今になっていろいろと言ってくる人はいるが、俺は練習をしなきゃいけないと断言する。人生で目指しているものがあるなら練習しないといけないんだ。シェイが練習せずにMVPになって、世界最高の選手になれたと思うか? 誰だって練習をしなければいけないんだ」
 
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“練習嫌い”アイバーソンの凄さ