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「Bリーグの経験が助けに」群馬所属のティーマンがユーロバスケットで4強進出!ドイツ代表は「油が行き届いたマシン」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.09.12

Bリーグの群馬クレインサンダーズに所属するティーマン。ユーロバスケットでドイツの4強入りに貢献している。(C)FIBA

 現在開催中のユーロバスケットは、準々決勝を終えて4強が出揃った。

 準決勝に勝ち進んだのは、2023年のワールドカップ王者のドイツ、ヤニス・アデトクンボ擁するギリシャ、そして今大会で躍進しているトルコとフィンランドだ。

 1チーム12人、計48人のロスターの中に1人、Bリーグ戦士がいる。ドイツ代表のパワーフォワードで、昨シーズンから群馬クレインサンダーズに所属している、ヨハネス・ティーマンだ。

 スロベニアと対戦した準々決勝は、第1クォーターから2桁リードを奪われながらも、じりじりと追い上げて最終クォーターで逆転。最後は99-91と8点差をつけてドイツが世界チャンピオンの勝負強さを見せつけた。

 ティーマンは第4クォーターにファウルアウトとなり、約13分のプレータイムに終わったが、ドイツが猛追を仕掛けた第3クォーターの重要な場面で3ポイントを決めるなど、8得点、2リバウンドと貢献した。
 
「前半はいまひとつ集中し切れていなくて、ディフェンスでのミスも多かった。自分たちのゲームができていない感じだった。でも後半に入って徐々にペースを取り戻して、特にディフェンス面を修正できたことで相手の得点を抑えることができた。何より、何がなんでも勝つ、というこのチームの特性が発揮された成果だと思う」

 ティーマンは、18位に終わった2019年のワールドカップ前からドイツ代表のコアメンバーとなり、21年の東京オリンピックで8位、22年のユーロバスケットで銅メダル、そして23年のワールドカップで優勝と、チームの成長を身をもって体験してきた1人だ。

「もちろん、そうした大会を経験してきたことは大きな助けになっている。特にワールドカップで優勝したことは大きな成果だ。でもパリオリンピックでは準決勝で敗れた。それに、勝てるはずの試合を落としたこともある。だから自分たちにとっては、すべての試合がしっかり集中することを学ぶ重要な機会だ。どの試合も、それを肝に命じて臨んでいる」

 この試合では、相手の大エース、ルカ・ドンチッチとたびたびマッチアップするシーンも見られたが、ドイツ代表が講じたドンチッチ対策を次のように明かす。

「ルカのことを完全に止めることはできない。彼はそれほどすごい選手だ。だけど、チームでベストのディフェンダーをつけて、できる限り彼にプレッシャーを与えるようにした。とにかく楽なプレーはさせないように、そしてフリースローラインにはなるべく立たせないようにすること。それでも彼は飛び抜けた選手だから、かなりのフリースローを与えてしまったけれどね。でもゲームプランはそういう感じだった」
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Bリーグでの経験は「成長する上で本当に助けに」