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NBA

ザイオンは新人王を獲得できるのか?レジェンドのシャックが語った、受賞するための“真の条件”とは

北舘洋一郎

2020.03.02

開幕から3か月の欠場を強いられたザイオンだが、デビュー以降は強烈なインパクトを残し、新人王レースに名乗りをあげている。(C)Getty Images

開幕から3か月の欠場を強いられたザイオンだが、デビュー以降は強烈なインパクトを残し、新人王レースに名乗りをあげている。(C)Getty Images

 2019年ドラフト全体1位指名の大器、ザイオン・ウィリアムソンがNBAデビューを果たしてから早くも1か月以上が経過した。1月22日(日本時間23日、日付は以下同)のデビュー戦では約18分の出場で22得点、7リバウンド。サンアントニオ・スパーズに敗れはしたものの、上々のデビュー戦だったと言っていいだろう。

 ザイオンがデビューしてからのニューオーリンズ・ペリカンズは9勝7敗と勝率5割以上をキープ(3月1日現在)。ウエスタン・カンファレンス8位のメンフィス・グリズリーズまで3ゲーム差に迫り、プレイオフ進出争いに参戦した。ブランドン・イングラム、ロンゾ・ボールら若手成長株がチームの土台を作っていたからこそ、デビューしてすぐにザイオンが輝けているという見方もあるが、彼のプレーの数々を見ればザイオンがNBAの中でも別次元の身体能力でバスケットボールをしていることは明らかだ。

 ドラフト全体2位でグリズリーズに入団し、開幕から大車輪の活躍を披露しているジャ・モラントには申し訳ないが、もしかしたら4月に入る頃には、シーズンを約半分しかプレーしないザイオンが新人王の有力候補になっているかもしれない。それほどまでに、彼のインパクトは頭一つ抜けているのだ。
 
 新人王を受賞する選手は、コート内での実戦における応用の才に長けていなければならないと言われる。選手から見ればごく普通のプレーを上手にこなすだけでは十分ではない。選手自らのプレーの応用力で、見る側に驚きを与えることができるかどうかが重要なのだ。

「チームの勝利に貢献せねばならないのはもちろんだが、どれだけ試合を支配しているか、それも過去に見たことのないようなプレーで観客の口をあんぐりと開けたままにさせたか。それこそが真の新人王の条件だ」と1993年の新人王、シャキール・オニールは言う。

 このシャックの語る条件をザイオンはすでに十二分に満たしており、たとえシーズンの約半分を欠場したといえども新人王の最有力候補になり得る。これまでは出場時間制限のあるなかでプレーしていたザイオンだが、3月1日に行なわれたロサンゼルス・レイカーズ戦では約33分の出場で35得点、7リバウンド。何よりも注目すべきはフィールドゴール成功率が75%(12/16)、フリースロー成功率も84.6%(11/13)と高確率で決めたところ。
 
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