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NBA

若き日のカリーとコンビを組んだシューターが当時を回想。新人時代のニックネームも明かす

秋山裕之

2020.06.03

モロー(右)は新人時代のカリーについて「まるで中学生のように気楽にプレーしていたけど、ものすごく効果的だった」と振り返った。(C)Getty Images

モロー(右)は新人時代のカリーについて「まるで中学生のように気楽にプレーしていたけど、ものすごく効果的だった」と振り返った。(C)Getty Images

 2015、16年に2年連続でシーズンMVPを受賞し、3度(15、17、18年)のNBAチャンピオンに輝いたゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリー。

 今では誰もが認めるスーパースターだが、キャリア11年目の今季は、左手の骨折で長期離脱を余儀なくされ、出場5試合で平均20.8点、5.2リバウンド、6.6アシストに3ポイント成功率24.5%と“低調”な成績に。しかし昨季まで10シーズン連続で4割以上の3ポイント成功率を残しており、今季を含めてキャリア平均3.6本の長距離砲を沈めている。

 だが今から約10年前。ルーキーとしてウォリアーズへ入団した時のカリーには、おかしなニックネームがついていたという。

 カリーと言えば、“ステフ”や“シェフ・カリー”、“ベビーフェイス・アサシン”(ベビーフェイスの殺し屋)といったニックネームが浮かぶのだが、ここにきてまた新たな異名が明らかとなった。

 ルーキーシーズンにチームメイトだったアンソニー・モローと、12-13シーズンにカリーと共闘したジャレット・ジャックの兄弟ジャスティン・ジャックによる「The Life Podcast」という番組内で、モローはカリーのNBA初年度をこう振り返っていた。

「俺たちがウォリアーズで一緒だった時、俺はステフにニックネームを与えたんだ。『Middle School Shawty』(中学生の可愛い子ちゃん)ってやつをね。彼はまるで中学生のように気楽にプレーしていたけど、ものすごく効果的だった。今ではG.O.A.T.(史上最強)の1人になったけどね」
 
 新人時代のカリーと当時2年目だったモローが在籍した09-10シーズンのウォリアーズは、ウエスタン・カンファレンス13位の26勝56敗。ロースターにはモンタ・エリスやコーリー・マゲッティといったスコアラーがおり、平均得点はリーグ2位の108.8点と高水準だった。しかし失点は112.4でリーグワーストと、守備に問題を抱えていたため、プレーオフまでの道のりは遠かった。

 その中で、カリーとモローはガードコンビを組むこともあり、カリーは平均17.5点、4.5リバウンド、5.9アシスト、3ポイント成功率43.7%。モローは平均13.0点、3.8リバウンド、3ポイント成功率45.6%といずれも高確率。成功数でもカリーが平均2.1本、モローが2.0本とハイレベルな成績を残していた。

 もっとも、モローはチームオフェンスの中でチャンスを生み出し、高確率で射抜くスポットシュータータイプ。対するカリーはキャッチ&シュートはもちろんのこと、プルアップからでも正確に3ポイントを沈めることができたため、成功率と成功数は似ていれど、両者のスタイルは大きく異なっていた。

 モローはキャリア9年でウォリアーズのほか、オクラホマシティ・サンダー、ニューオリンズ・ペリカンズなど計7チームに所属したジャーニーマンだったものの、3ポイントの精度は高く、キャリア平均41.7%を残し、平均1.4本を成功。ドラフト外で入団した08-09シーズンに46.7%という高確率をマークし、1年目からリーグトップに立っていた。

 だが実際のところ、モローはルーキーとして入団したカリーへニックネームを与えつつ、その頃からすでに驚異的なシュート力を目の当たりにして度肝を抜かれていたのかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】プレーでもルックスでもファンを魅了!NBA史上最高のシューター、ステフィン・カリーの厳選ショット!
 
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