世界中のアスリートが集結するＮＢＡには、迫力満点のプレーで観衆を沸かせるスーパースターが数多く存在する。

　もっとも、豪快なダンクやブロック、技ありのレイアップにフローター、華やかなアシストといったハイライトシーンに出てくるほとんどのプレーは“右利き”の選手が占めている。

　だがＮＢＡにも左利きの選手は一定数いる。昨季のＮＢＡでは約600人がコートに立ち、そのうち42人がレフティーだった（『Basketball Reference』参照）。現役ではジェームズ・ハーデン（ヒューストン・ロケッツ）やベン・シモンズ（フィラデルフィア・セブンティシクサーズ）、ドマンタス・サボニス（インディアナ・ペイサーズ）、ディアンジェロ・ラッセル（ミネソタ・ティンバーウルブズ）といったオールスターから、マイク・コンリー、ジョー・イングルズ（ユタ・ジャズ）、ザイオン・ウィリアムソン（ニューオリンズ・ペリカンズ）、ディアロン・フォックス、マービン・バグリー三世（サクラメント・キングス）といった選手たちがいる。
  　これまでにもマヌ・ジノビリ（元サンアントニオ・スパーズ）、クリス・ボッシュ（元トロント・ラプターズほか）、ザック・ランドルフ（元メンフィス・グリズリーズほか）、ラマー・オドム（元ロサンゼルス・レイカーズほか）、マイケル・レッド（元ミルウォーキー・バックスほか）、クリス・マリン（元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか）といった左利きの選手たちがプレーしてきた。

　1990年代にはトニー・クーコッチ（元シカゴ・ブルズほか）やアンソニー・メイソン（元ニューヨーク・ニックスほか）など、大柄ながら器用にボールを操る選手もおり、かつてレイカーズやダラス・マーベリックスでプレーし、98年にはオールスター入りも果たした左利きの司令塔ニック・ヴァン・エクセルはかつてこんな言葉を発したことがある。

「左利きになることは、いつだってアドバンテージになると思う。……買い物へ行く時を除いてね」

　ここでは、６月17日に『ClutchPoints』がセレクトした、ＮＢＡ史上最高の左利きプレーヤー５選手を紹介していきたい（※チーム名は略称）。