NBA史上初めて4つの年代(1990、2000、2010、2020)でプレーしたヴィンス・カーターは今季限りでの現役引退を表明した。1999年にデビューしたレジェンドは、22年間のキャリアで数々のハイライトを生み出してきたが、“ベストプレー”に挙げられるのが2000年のシドニー五輪で身長218cmフレデリック・ワイス(フランス)を飛び越えて叩き込んだ“死のダンク”だろう。
ただ、彼がスターダムを駆け上がるきっかけとなったのは、同年に行なわれたオールスターのスラムダンク・コンテストだった。
当時23歳のカーターは同大会で5回の試技のうち50点満点を3回マークし優勝を飾ったが、その大半が“即興”だったという。『TNT』でキャスターを務めるアーニー・ジョンソン氏と対談した『NBA Together』で、カーターが舞台裏を明かしている。
熱狂の口火を切ったのが、最初の一本だった。左45度から2ドリブルして飛び上がり、鋭く一回転しながら叩き込んだ360度ウインドミルは、直前にダンク内容を変えたという。
「最初にスリーシックスティ(360度ダンク)を決めたけど、最初にイメージしていたものは期待されているものとは違う気がした。アッと言わせる要素がなかったんだ。だから、もともと予定していたゴール下でワンステップしての180度回転ダンクは止めた。優勝できるようなものじゃなかったから、その案は捨てたんだ。自分の引き出しの中から見る人を興奮させて、なおかつ勝てると感じたものを繰り出しただけさ」
計測されたジャンプの高さは36インチ(約91.44cm)と自己ベスト(約109cm)には届かなかったが、シャキール・オニールやケビン・ガーネットら当時のスーパースターが客席で驚きの表情を浮かべていたことからも、いかにインパクトが強烈だったかが分かる。
バックボードの裏からのウインドミル(約88.9cm/49点)に続いて決めた1回戦3本目は、まさに”写真映え”する一撃だった。従兄弟でパートナーを務めたトレイシー・マッグレディがバウンドさせたボールを空中でキャッチし、股下でボールを持ち換えてから豪快なワンハンドダンク(約94.0cm/50点)を成功。レッグスルーに関しては、インスピレーションを受けたものがあったという。
「確かコンテストの2~3週間前、雑誌の『East Bay』表紙でレッグスルーしている絵を見たんだ。それを見て、ボールをバウンドさせて股を通すイメージが浮かんだんだ。それまで一回も練習したことはなかったけどね」
そして決勝では、1本目に右腕をリングに突っ込む衝撃ダンク(約94.0cm/50点)、最後の2本目ではフリースローライン内側から踏み切ってのボースハンドダンク(48点)で締めくくり、“ヴィンサニティ(狂気のヴィンス)”を巻き起こした。
ただ、彼がスターダムを駆け上がるきっかけとなったのは、同年に行なわれたオールスターのスラムダンク・コンテストだった。
当時23歳のカーターは同大会で5回の試技のうち50点満点を3回マークし優勝を飾ったが、その大半が“即興”だったという。『TNT』でキャスターを務めるアーニー・ジョンソン氏と対談した『NBA Together』で、カーターが舞台裏を明かしている。
熱狂の口火を切ったのが、最初の一本だった。左45度から2ドリブルして飛び上がり、鋭く一回転しながら叩き込んだ360度ウインドミルは、直前にダンク内容を変えたという。
「最初にスリーシックスティ(360度ダンク)を決めたけど、最初にイメージしていたものは期待されているものとは違う気がした。アッと言わせる要素がなかったんだ。だから、もともと予定していたゴール下でワンステップしての180度回転ダンクは止めた。優勝できるようなものじゃなかったから、その案は捨てたんだ。自分の引き出しの中から見る人を興奮させて、なおかつ勝てると感じたものを繰り出しただけさ」
計測されたジャンプの高さは36インチ(約91.44cm)と自己ベスト(約109cm)には届かなかったが、シャキール・オニールやケビン・ガーネットら当時のスーパースターが客席で驚きの表情を浮かべていたことからも、いかにインパクトが強烈だったかが分かる。
バックボードの裏からのウインドミル(約88.9cm/49点)に続いて決めた1回戦3本目は、まさに”写真映え”する一撃だった。従兄弟でパートナーを務めたトレイシー・マッグレディがバウンドさせたボールを空中でキャッチし、股下でボールを持ち換えてから豪快なワンハンドダンク(約94.0cm/50点)を成功。レッグスルーに関しては、インスピレーションを受けたものがあったという。
「確かコンテストの2~3週間前、雑誌の『East Bay』表紙でレッグスルーしている絵を見たんだ。それを見て、ボールをバウンドさせて股を通すイメージが浮かんだんだ。それまで一回も練習したことはなかったけどね」
そして決勝では、1本目に右腕をリングに突っ込む衝撃ダンク(約94.0cm/50点)、最後の2本目ではフリースローライン内側から踏み切ってのボースハンドダンク(48点)で締めくくり、“ヴィンサニティ(狂気のヴィンス)”を巻き起こした。