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世界のバスケリーグの数字は平等ではない?NBA、ユーロリーグ、中国リーグを経験した選手たちが語る「違い」と「レベルの差」

小川由紀子

2021.01.05

ユーロリーグで経験を積み、若くしてNBAに挑戦したルカ・ドンチッチ。今では彼のような若手選手に加え、逆に海外へ居場所を求めるベテラン選手も増えている。(C)Getty Images

 新型コロナウイルスの影響で各国バスケットボールリーグのスケジュールがイレギュラーになったことは、今季の移籍マーケットにも大きな影響を及ぼしている。

 近年は、欧州からNBAに挑戦する選手だけでなく、NBAからユーロリーグや中国リーグ(CBA)に移籍する選手、またそこでの経験を経て再びNBAに挑む選手も増えているが、NBAは昨年12月22日に開幕したばかり。ヨーロッパやCBAは10月から始動と足並みが揃っていないため、国を越えての移籍は例年以上に困難だ。

 とはいえ、NBAでの所属先が決まっていない選手のなかには、試合勘をキープするためにも、CBAを選択肢に考える選手もいるだろう。元NBA選手が激増しているCBAは現在、NBA、ユーロリーグに次ぎ、世界で3番目にレベルの高いリーグとも言われている。
 
 しかし実際のところ、選手たちはNBA、ユーロリーグ、CBAの違いをどのように感じているのだろうか。ヨーロッパのバスケ専門サイト『Eurohoops』が、この3リーグすべてを経験したアメリカ人選手たちに話を聞いている。

 サクラメント・キングスやミネソタ・ティンバーウルブスなど2年間でNBA4球団を渡り歩いたボビー・ブラウンは、2013~16年に中国でプレー。イタリアのモンテパスキ・シエナに所属した2012-13シーズンにユーロリーグ得点王にも輝いているポイントガードは、「NBAはスピーディーなゲーム展開でエネルギッシュ。ユーロリーグはよりフィジカルでコンタクトが激しい。CBAはハイスピード、ハイスコアリングなゲームという点でNBAと似ている。レベルについてはNBAが断然ベスト、次にユーロリーグで、CBAはおよそ匹敵しないが、中国人選手はものすごく勤勉で向上心も旺盛。ジョウ・チー(元ヒューストン・ロケッツ)やディン・ヤニュハン(山東ゴールデンスターズ)のような選手も出てきているのが良い例だ」と三者の特徴を挙げている。
 
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