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“グルーガイ”渡邊雄太をラウリーやナースHCが大絶賛!「極めて賢い」「彼のプレーが大好き」〈DUNKSHOOT〉

秋山裕之

2021.02.08

エネルギッシュな渡邊のプレーを、ラウリーやナースHCも称賛している。(C)Getty Images

 2月6日(日本時間7日、日付は以下同)、3連勝中のトロント・ラプターズは敵地ステイトファーム・アリーナに乗り込み、アトランタ・ホークスと激突。ともに10勝12敗、イースタン・カンファレンス6位タイに位置する両チームの一戦は、ホームのホークスが132-121でラプターズを下し、連敗を3で止めた。

 ラプターズの渡邊雄太は第1クォーター残り2分15秒からコートに立ち、第2クォーター残り6分55秒までの7分20秒をプレー(後半は出場せず)。唯一のフィールドゴールとなった右コーナーからの3ポイントを外したことで2戦続けて無得点に終わり、2リバウンド、2ファウルの成績だったが、NBAキャリア最長となる9試合連続の出場を果たした。

 この日は決められなかったものの、今シーズンの渡邊はここまで3ポイント成功率42.9%と好調。一昨季が12.5%、昨季が37.5%だったことを考えると、大きく向上していることがわかる。平均1.6本の試投数も自己最多で、渡邊は「オフシーズンにフォーカスして取り組んでいたことでした。現時点における結果については嬉しく思っていますし、オープンな状況でボールをもらった時には自信を持ってシュートを放つことができています」と1月31日のオーランド・マジック戦終了後の会見で話していたが、もちろん今の状態が自身のゴールだとは見ていない。
 
「これからも練習し続けていかないといけません。僕が現状に満足することは決してありませんし、今いい感じでショットを決められているということは、相手のスカウティングレポートにも『コイツはいいシュートを放ってくるだろう』と書かれることでしょう。そうしたなかでもショットをしっかりと放てるように、準備を怠らないようにしていきます」

 渡邊は3本放った3ポイントをすべて沈めた先のマジック戦だけでなく、キャリアハイの12得点を叩きだした1月29日のサクラメント・キングス戦でも3本中2本の長距離砲を沈めていた。だが2月2日のマジック戦は成功数ゼロ。1本しか試投していないとはいえ、今後に向けて自身の評価を左右するかもしれない要素だけに、気になるところだ。

 ただ、新天地ラプターズで渡邊が出場機会を多く与えられている最大の理由はディフェンスにある。コート上を精力的に動き回り、スイッチを連発しつつも相手選手を懸命にガード。ショットに対しても自身のサイズを最大限に生かしてコンテストしている。マジック戦で相手の大黒柱ニコラ・ヴュチェビッチのシュートをブロックした後には、両拳を握りしめて小さくガッツポーズを見せるなど、気持ちを込めてプレーしていることが見てとれた。
 
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“グルーガイ”渡邊をラウリーやナースHCも称賛