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NBA

守備向上、大黒柱の覚醒、サポート陣の充実……ニックスの好調の要因を現地記者が分析!〈DUNKSHOOT〉

杉浦大介

2021.03.22

ランドルがエースとして一本立ちしたことも、ニックスの躍進を支える大きな要因だ。(C)Getty Images

ランドルがエースとして一本立ちしたことも、ニックスの躍進を支える大きな要因だ。(C)Getty Images

 2020-21シーズンも後半戦に突入し、「ニューヨーク・ニックスを今季のサプライズチームのひとつに含めるべき」という声がファン、関係者の間からよく聞こえてくるようになった。

 3月20日(日本時間21日、日付は以下同)時点で21勝21敗という成績は、そこまで特筆すべきものには見えないかもしれない。それでも過去7シーズン連続で負け越し、直近2年はどちらも地区最下位と低迷した状況を考えれば、現在イースタン・カンファレンス6位とプレーオフも狙える位置にいることは大健闘と言っていい。試合内容も良く、ニックスをこよなく愛するニューヨーカーたちを喜ばせている。
 
 ここまで健闘している最大の要因は、やはり“ディフェンスの向上”にほかならない。平均104.9失点、被FG成功率44.2%、被3ポイント成功率33.3%はいずれもリーグ1位、相手を100得点以下に抑えたゲームは15度で同2位。今季は守備指導に定評があるトム・シボドーを新指揮官として登用したとはいえ、これほどの短期間にニックスのディフェンスがエリートレベルに達すると考えたアナリストは存在しなかっただろう。

「ニックスはハードにプレーするし、組織がしっかりしている。ディフェンス面で規律正しく守ってくる。大きく向上しており、(シボドーが)その助けになっているのだろう。よく鍛えられていて、安定感があり、すべてのショットを難しくさせる。ニックスに勝つためには多くのことを適切な形でやらなければいけないんだ」

 3月18日にニックスと対戦したオーランド・マジックの主砲ニコラ・ヴュチェビッチのそんな言葉を聞けば、そのディフェンスがすでに他球団からリスペクトを勝ち得ていることが伝わってくる。“混乱チームの代名詞”のようにみなされてきたニックスが「規律がしっかりしている」などと評されたことはもう随分なかった。実際にゲームを観れば、選手たちの守備意識の高さは明白。短期間にチームカルチャーを変えたシボドーの指導力は称賛されて然るべきだろう。
 
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