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NBA

守備向上、大黒柱の覚醒、サポート陣の充実……ニックスの好調の要因を現地記者が分析!〈DUNKSHOOT〉

杉浦大介

2021.03.22

 チームの大黒柱として確立したジュリアス・ランドルの大活躍も見逃せない。26歳のパワーフォワードは平均22.9点、11.1リバウンド、6.0アシスト、3ポイント成功率40.8%とハイレベルな数字をマークし、自己初のオールスター選出。これまでは“チームの勝利につながらないプレーをする選手”という印象があったが、正真正銘のエースになった感がある。エルフリッド・ペイトン、イマニュエル・クイックリー、デリック・ローズらポイントガード勢が不在だった18日のマジック戦で、キャリアハイの17アシストを記録し今季3度目のトリプルダブルをマークした試合は象徴的だった。

「ゲームを読み、ポジショニングし、相手がダブルチームを仕掛けてきたらオープンのチームメイトを探す。今季を通じてそうしてきたんだ」

 試合後のランドルのそんな言葉は、もう口先だけのものとは思えない。いかに守備が良くても、背番号30の開花がなければニックスがこれほどの勝ち星をあげるのは難しかったはずだ。ランドルは紛れもなくニックスの牽引者であり、チーム内MVPの呼び声高いのも当然であろう。
 
 今季はサポーティングキャストのバランスも良く、なかでも2年目のRJ・バレット(平均17.2点、6.0リバウンド)、ルーキーのクイックリー(平均19.9分のプレータイムで12.8点)の台頭は頼もしい。若手成長株だったビッグマンのミッチェル・ロビンソンが故障離脱したのは残念だったが、レジー・ブロック、アレック・バークス、ペイトンといったベテランも随所に存在感を誇示している。シーズン中に移籍してきたデリック・ローズが安全衛生プロトコルから復帰し、ベンチから得点力を発揮してくれれば、プレーインゲームに出る必要がない6位以内でのプレーオフ出場も不可能ではない。実に2013年以来となるポストシーズン進出を果たせば、勝利に飢えた地元ファンは大いに沸き上がるに違いない。

「ディフェンス、リバウンドをしっかりこなし、ターンオーバーを減らせば、どんな相手にでも勝つチャンスはある」
 
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