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NBA

今年のNBAドラフトの注目株!ドンチッチの軌跡を辿る“スペインバスケ界の真珠”ウスマン・ガルバ<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2021.05.17

今年のNBAドラフトで指名が期待されるガルバ。その成長曲線は、ドンチッチと同様の軌跡を描いている。(C)Getty Images

今年のNBAドラフトで指名が期待されるガルバ。その成長曲線は、ドンチッチと同様の軌跡を描いている。(C)Getty Images

 先週発表されたユーロリーグの今季アウォードで、コーチ陣の投票で決まる22歳以下の将来性ある若手選手に贈られる“ライジングスター賞”に、レアル・マドリーに所属する19歳のビッグマン、ウスマン・ガルバが選出された。

 この賞は、過去にリッキー・ルビオ(現ミネソタ・ティンバーウルブズ)やニコラ・ミロティッチ(元シカゴ・ブルズほか)、ボグダン・ボグダノビッチ(現アトランタ・ホークス)、ルカ・ドンチッチ(現ダラス・マーベリックス)らが受賞している、欧州の若手にとって登竜門と言われる賞だ。

 ガルバは現在、ヨーロッパで最も注目されている若手選手の1人。今年のNBAドラフトにエントリー予定で、モックドラフトでは15位前後と予想されている。
 
 アナドル・エフェスと対戦したユーロリーグのプレーオフでは、エフェスがファイナル4進出に王手をかけた勝負所の4戦目で、ゲームハイの24得点、12リバウンドをマーク。殊勲もののプレーで、チームを敗退の危機から救った。レアルは次の5戦目で敗れてファイナル4進出を逃したが、まだティーンエイジャーのガルバの大一番での勝負強さは、センセーショナルな印象を残した。

 マドリード生まれでスペイン国籍のガルバの両親は、ナイジェリア出身。ウスマンが生まれる前、両親は「より良い暮らしを求めて」故郷を離れ、ベルギーを経由して、スペインに辿り着いた。

 その後定住先となったマドリード郊外のグアダラハラにあるクラブ、バロンセスト・アズケカでウスマンはバスケットボールを始める。当時9歳。最初はフットボールをやっていたが、ぐんぐん身長が伸びた彼のポテンシャルを、地元クラブのコーチが見染めたのだった。

 その眼力は正しく、2年後には国内きっての強豪レアル・マドリーのユースチームに引き抜かれる。少年チームでは彼の能力はずば抜けていて、1試合で32リバウンドを記録した試合もあった。身長も伸び続け、14歳になる頃には2mを超えていたという。
 
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