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「正気か?」「フェニックスへ行くのか?」クラウダーがサンズ加入時のエピソードを告白<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.06.15

昨季ファイナルまで勝ち進んだヒートを退団し、サンズ移籍を選んだクラウダ―だが、その決断は吉と出た。(C)Getty Images

 6月13日(日本時間14日、日付は以下同)。フェニックス・サンズがデンバー・ナゲッツを125-118で下し、4連勝のスウィープでカンファレンス・ファイナル一番乗りとなった。

 ナゲッツはシーズンMVPに輝いたニコラ・ヨキッチが第3クォーター途中にキャメロン・ペインにハードファウルし、これがフレグラント2と判定され無念の退場。第4クォーターにはウィル・バートンやマイケル・ポーターJr.らが奮戦したものの、盤石の戦いを見せたサンズに軍配が上がった。

 サンズは11年ぶりのプレーオフながら、ファーストラウンドでは昨季覇者ロサンゼルス・レイカーズ相手に1勝2敗から3連勝。ナゲッツ相手にも平均121.5点というハイスコアリングゲームで一掃した。

 ウエスト準決勝では大ベテランの名司令塔クリス・ポールがシリーズ平均25.5点、5.0リバウンド、10.3アシスト、1.5スティールと大暴れ。エースのデビン・ブッカーも同25.3点、7.8リバウンド、4.5アシストの活躍でスウィープ突破に大きく貢献した。

 ブッカーはキャリア初のプレーオフながら堂々としたプレーを見せており、シリーズ突破に王手をかけたここまでの2試合で平均40.5点と、驚異的なスコアリングショーを開演。
 
「言葉で表現するのが難しい感覚だね。今日のような試合、シリーズを締めくくった試合の後だから。今は僕らが組織として、チームとしてここまでやってきたことを思い出す。このチームの選手たちは日々向上し、毎日ハードに取り組んできた。それは見ていてとても美しいことだし、努力が実ったんだと感じている」とブッカーは言う。

 もちろん、サンズはポールとブッカーのバックコートデュオだけでプレーオフを勝ち上がってきたわけではない。ウイングにはミカル・ブリッジズ、ジェイ・クラウダーという3&Dがおり、ペイントエリアにはディアンドレ・エイトンが陣取っている。

 ベンチにもペインやダリオ・シャリッチ、トーリー・クレッグ、キャメロン・ジョンソンといったロールプレーヤーたちが控えており、選手層も厚い。

 今季からサンズへ加入した9年目のベテラン、クラウダーは昨季途中にトレードでマイアミ・ヒートへ加入し、NBAファイナルを経験した実力者。フリーエージェントとしてサンズと契約した昨年のことをこう振り返っていた。
 
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「今このチームはユニットとしてすごくまとまっている」