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名スコアラーのビール、魔術師ウィリアムズ、万能戦士ホーフォードを輩出したフロリダ大の最強メンバーは?<DUNKSHOOT>

出野哲也

2021.07.16

現役のフロリダ大出身者は正統派スコアラーのビール(右)。引退選手ではノア(左上)やウィリアムズ(左下)といった個性派がいた。(C)Getty Images

 1910年に創設され、NBA(1946年)より古い歴史を持つNCAA(全米大学体育協会)は、プロを目指す若手選手たちにとってNBA入りの"王道ルート"であり、時代を問わず何人ものスーパースターをNBAに送り出してきた。

 では、カレッジとNBAで実績を残した選手を対象に、大学別に最強メンバーを選出した場合、どんな顔ぶれになるのか。『THE DIGEST』では、双方に精通する識者に依頼し、各大学のベストメンバーを選んでもらった。

 今回はフロリダ大をお届け。現役ではワシントン・ウィザーズのエース、ブラッドリー・ビールが有名だが、過去にはジェイソン・ウィリアムズ、ジョアキム・ノアという"個性派"も輩出している。今年で創部100年を迎えたフロリダ大の最強メンバーとは。
 
【ポイントガード】
ジェイソン・ウィリアムズ
1995年11月18日生。185センチ・87キロ
カレッジ成績:20試合、平均17.1点、3.0リバウンド、6.5アシスト
NBA成績:788試合、平均10.5点、2.3リバウンド、5.9アシスト

 フロリダ大出身で、NBAで活躍した唯一のPGがウィリアムズ。当初入学したのはマーシャル大で、フロリダ大へ転校して1年プレーしたのち、1998年のドラフト7位でサクラメント・キングスに入団した。1年目は平均12.8点、6.0アシスト、FG成功率37.4%と特筆するほどの成績ではなかったが、ショーマンシップに溢れたトリッキーなパスを次々に繰り出す魔術師のようなプレーで、瞬く間に人気者となる。白人でありながら黒人選手のようなプレースタイルということから「ホワイト・チョコレート」のニックネームもついた。

 メンフィス・グリズリーズ時代の2002-03シーズンにはリーグ2位の平均8.3アシスト。年を経るにつれ華々しさは薄れた代わりに信頼度を増し、06年には先発PGとしてマイアミ・ヒートの優勝に貢献した。08年に一旦引退したがすぐに復帰し、さらに2年現役を継続。なお今では、若かりし頃「あれほど退屈なスポーツはない」とくさしていたゴルフにすっかり嵌っているらしい。
 
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