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ウェバー、アデルマン、グリフィス…殿堂入り式典に登壇した3人の“サクラメント民”の地元愛<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.09.13

今年の殿堂入り式典には、ウェバー(左)、アデルマン(右上)、グリフィス(右下)と、3人の“サクラメント民”が登壇した。(C)Getty Images

 現地9月11日(日本時間12日、日付は以下同)にマサチューセッツ州スプリングフィールドで行なわれた今年の殿堂入り式典には、カリフォルニア州の州都サクラメントにあるフランチャイズでプレー、または指揮を執ったメンバーが3人も登場した。

 まずはクリス・ウェバー(元サクラメント・キングスほか)。4年前に殿堂入り候補にノミネートされたビッグマンは、ミシガン大でジュワン・ハワード(元ワシントン・ウィザーズほか)、ジェイレン・ローズ(元インディアナ・ペイサーズほか)らとともに‟ファブ・ファイブ"を形成し、NCAAどころか全米を熱狂させた選手の1人だ。

 1993年のドラフト全体1位でオーランド・マジックから指名後、アンファニー"ペニー"ハーダウェイ(元マジックほか)と将来のドラフト1巡目指名権3本とのトレードでゴールデンステイト・ウォリアーズに移籍。1年目から平均17.5点、9.1リバウンド、3.6アシスト、1.2スティール、2.2ブロックと見事な数字をマークし、新人王を獲得した。
 
 しかし、マリファナ所持やコーチ陣との不仲などネガティブなイメージもつきまとい、2年目にはワシントン・ブレッツ(現ウィザーズ)へトレード。ただ、208cm・111kgの屈強な肉体に、ボールハンドリングやパスといったスキルも兼備する男は実力十分で、1997年にはオールスターに初選出された。

 そのウェバーが全盛期を過ごしたのがキングスだ。当時のチームはジェイソン・ウィリアムズやブラデ・ディバッツ、そしてウェバーを中心に、アップテンポなバスケットボールを展開。練習中のビハインド・ザ・バックパスやノールックパスはもちろん、試合中にも華やかなパスから豪快なダンクや鮮やかな3ポイントを繰り出し、NBAに一大センセーションを巻き起こしたのである。

「神の恩寵について話をさせてほしい。神が私を導いてくれたことをね。自分がどこへ行くべきかのか、どこに行けば自分にとって最高にフィットするのかなんて、誰にもわかることではない。そのなかで、私は彼、神のこととその過程を信じてきた。サクラメントは私の信念が永遠に続いていく場所であり、神が私に与えてくれたものだったんだ」
 
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