NBA

リラードの復調とともに調子を上げるブレイザーズ。試合を締める“陰の立役者”とは<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.11.22

極度の不振に陥っていた開幕直後から、徐々に調子を上げているリラード。エースの復活でチームも上昇気流に乗りそうだ。(C)Getty Images

 開幕12試合で5勝7敗と出遅れていたポートランド・トレイルブレイザーズが、徐々に調子を上げてきている。

 現地時間11月20日(日本時間21日、日付は以下同)にはホームのモーダ・センターでフィラデルフィア・セブンティシクサーズを迎え撃ち、試合の大部分でリードを奪って118-111で勝利。シクサーズはジョエル・エンビード(安全衛生プロトコル)、ベン・シモンズ(コンディション調整)、ダニー・グリーン(ハムストリング)を欠いていたとはいえ、デイミアン・リラードが今季ベストとも言えるパフォーマンスを発揮して強敵を撃破した。

 この試合、リラードはフィールドゴール成功率47.6%(10/21)、3ポイント成功率38.5%(5/13)、フリースローは放った14本すべてを決め切って今季自己最多の39得点をマーク。さらに7アシスト、3ブロックも記録し、チームを3連勝へと導いた。
 
 ルール変更、試合球がスポルディング製からウィルソン製へ変わったこと、さらには腹部の痛みも抱えながらコートへ立ち続けるリラード。そんなエースについて、チャンシー・ビラップスHC(ヘッドコーチ)も「今夜の彼は14本ものフリースローを自ら勝ち取った。彼がアタックして、2桁本数のフリースローを獲得するのを観ることの方が、人々は慣れていると思うね」と称賛した。

 リラードはここ7試合でいずれも20得点以上を稼いでおり、うち5試合でフィールドゴール成功率47.0%以上と復調傾向にある。開幕から約1か月が経過し、シクサーズ戦を終えたリラードは「今シーズンの俺はスロースタートだった。シュートを決めるのに苦しんでいた。ただ、上手くいかなかっただけさ」と話し、ここ数試合で徐々に持ち直してきたと明かしている。

「ここ2週間くらいかな。この5、6試合で俺はだんだんと良くなってきたんだ。少なくとも俺がいい感触と感じられるくらいにね。でも完全に調子が良いと感じているわけじゃない。ただ、自分ではそれに近づいている気がする」
 
NEXT
PAGE
リラードの復調に加え、ナンスJr.の存在がチームの好調を後押し