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“大胆不敵なヒール役”ヤングから飛び出した意外な発言「大学の頃はブーイングに凄く邪魔された」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.05.23

今やすっかりヒール役が板についたヤングだが、カレッジ時代は敵地でのブーイングなどが苦痛に感じたという。(C)Getty Images

 プレーオフデビューを果たした昨季、大舞台でクラッチショットを何本も沈めたばかりか、相手チームの選手たちやファンを逆撫でするようなジェスチャーなどで話題を振りまき、大きな注目を浴びたトレイ・ヤング。

 そんなエースに導かれ、4年ぶりにポストシーズンを戦ったアトランタ・ホークスは、ファーストラウンドでニューヨーク・ニックスを4勝1敗、カンファレンス・セミファイナルでフィラデルフィア・セブンティシクサーズを4勝3敗でそれぞれ撃破し、カンファレンス・ファイナル進出を果たした。

 そこでチャンピオンとなったミルウォーキー・バックスの前に2勝4敗で敗れたとはいえ、ヤングは初のプレーオフで平均28.8点、9.5アシスト、1.3スティールと大暴れ。フィールドゴール成功率41.8%、3ポイント成功率31.3%とショットの確率こそ低かったものの、重要な場面では着実に点を積み重ね、ホークス躍進の立役者となった。
 
 ところが、プレーイン・トーナメントを勝ち上がりイースタン・カンファレンスの第8シードに滑り込んで臨んだ今年は、1回戦でトップシードのマイアミ・ヒートから"プレーオフの洗礼"を受けることに。バックコートから徹底マークに遭い、チームメイトのスクリーンも空しくオールスイッチで潰され、シリーズ平均15.4点、5.0リバウンド、6.0アシストにフィールドゴール成功率31.9%、3ポイント成功率18.4%に抑え込まれた。

 チームの司令塔兼トップスコアラーを封殺されたホークスは、第3戦こそ決勝弾となるフローターを放り込むなど24得点、8アシストをマークしたヤングの活躍で一矢を報いる。しかし1勝をあげるのが精一杯で、ファーストラウンドで姿を消した。

「彼らはディフェンスに秀でたチーム。あのチームには強固なシステムがある。だから誰がコートに出ていようと関係ないんだ。ターゲットを絞ったら、なんとかしてゲームから取っ払おうと徹底してくる。その点で、彼らはすごい仕事をやってのけた」

 ヒートに苦しめられたヤングはそう語り、相手のディフェンスを称賛。その一方で「確かに、僕はシュートを決められなかった」と悔やんだとおり、シュートタッチに狂いが生じていたことも事実だった。
 
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ヤングの口から語られた“意外な言葉”