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ビールがウィザーズ残留を決断した理由を告白「4人のオールスターとプレーするより、このチームでやり遂げたいんだ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.07.09

スーパーチームに合流するよりも、ウィザーズで優勝することを決断したビール。はたして悲願達成なるか。(C)Getty Images

 2012年のドラフト1巡目3位でワシントン・ウィザーズから指名されたブラッドリー・ビールは、昨季までのキャリア10シーズンで3度のオールスター出場、1度のオールNBA3rdチーム選出に加え、2020、21年には2シーズン連続で平均30点超えをマークするなど、リーグ屈指の実力者として名を馳せてきた。

 そして今オフ、プレーヤーオプションを破棄して完全FA(フリーエージェント)となり、5年約2億5100万ドル(約341億3600万円)というMAX額で再契約を締結。ウィザーズで全盛期を全うすることを決断した。

 ウィザーズがプレーオフに進出したのはここ4シーズンで1度のみ。2021年に出場したものの、フィラデルフィア・セブンティシクサーズの前に1勝4敗でファーストラウンド敗退を喫していた。

 昨季も35勝47敗(勝率42.7%)という成績で、イースタン・カンファレンス12位に低迷。ポストシーズンまでの道のりは遠いように思えるが、現地時間7月8日(日本時間9日、日付は以下同)の会見で、ビールはこう話していた。
 
「僕はチャンピオンシップを勝ち取りたい。ここでやり遂げたいんだ。僕はこのチームがD.C.で勝てると信じている」

 昨季ウェス・アンセルドJr.をHC(ヘッドコーチ)に迎え、新体制で臨んだウィザーズだったが、ビールが左手首骨折のため今年1月末にシーズン終了。その後トレードで元オールスターのクリスタプス・ポルジンギスを加えたものの、戦力がなかなか揃わないまま大きく負け越した。

 そんな状況下で、ウィザーズは昨季終了後から着実に戦力増強を断行。トレードでケンテイビアス・コールドウェル・ポープとイシュ・スミスを放出し、デンバー・ナゲッツからベテランウィングのウィル・バートン、先発ポイントガード候補のモンテ・モリスを獲得した。

 さらにドラフトでは、1巡目10位でウィスコンシン大出身ガード、ジョニー・デイビスを指名。FA戦線ではアンソニー・ギルと再契約し、196cmの高さとディフェンス力を持つ長身ガードのデロン・ライトとも契約した。また8日にニューヨーク・ニックスからウェイブ(放出)されたタージ・ギブソンもウィザーズ入りと『The Athletic』が報じており、これが実現すれば経験豊富な攻守兼備のビッグマンがロースターへ加わることとなる。
 
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ビールがウィザーズ残留を決めた理由とは