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NBA

NBA歴代“一発屋チーム”を選定! 新人の年がピーク、弱小球団で覚醒など、一瞬の輝きを放った男たち<DUNKSHOOT>

出野哲也

2022.07.29

カーター・ウィリアムズ(右)は14年に新人王を受賞、カー(左上)とジェームズ(左下)は1年だけスター級の成績を残した。(C)Getty Images

カーター・ウィリアムズ(右)は14年に新人王を受賞、カー(左上)とジェームズ(左下)は1年だけスター級の成績を残した。(C)Getty Images

 NBAに限らずスポーツの世界では、決して「スター」として記憶されていない選手の中にも、1年や1か月単位など“一瞬の輝き”を放った選手が存在する。

『THE DIGEST』の当シリーズでは、これまで様々なカテゴリー別にベスト5を選出してきたが、今回は各ポジションを代表する歴代“一発屋チーム”を紹介。全員の名前を知っていれば、かなりのNBA通だ。

【ポイントガード】
アーニー・ディグレゴレオ

1951年1月15日生。183cm・82kg
キャリアスタッツ:312試合、平均9.6点、2.0リバウンド、5.1アシスト
ベストシーズン(1973-74):平均15.2点、2.7リバウンド、8.2アシスト

 NBAでは新人王の年がピークという選手より、2年目以降も順調に活躍を続けるパターンの方がはるかに多い。だが、まれにディグレゴリオのごとく「ロケットのように飛び出し、流れ星のように落下した」例もある。

 大学時代に「小型のピート・マラビッチ」と称されたほどシュートとパスのスキルが高く、1973年のドラフト3位でバッファロー・ブレーブス(現ロサンゼルス・クリッパーズ)に入団。新人にして平均8.2アシスト、フリースロー成功率90.2%の2部門でリーグ1位になっただけでなく、平均15.2点をあげ新人王に選ばれた。

 74年の元日、ポートランド・トレイルブレイザーズ戦でマークした1試合25アシストは、依然としてリーグの新人記録である。しかし、ニックネームのアーニーDをもじって“アーニー・ノーD”と揶揄された守備力の低さが災いし、2年目以降は出場時間が減少。77年にも再びフリースロー成功率94.5%で1位となったが、翌年を最後に27歳でNBAから姿を消した。
 
【シューティングガード】
マイケル・カーター・ウィリアムズ

1991年10月10日生。196cm・86kg
キャリアスタッツ:391試合、平均10.3点、4.4リバウンド、4.4アシスト
ベストシーズン(2013-14):平均16.7点、6.2リバウンド、6.3アシスト

 ディグレゴリオと同じく、ルーキーシーズンが最高の輝きだった“右肩下がり型”。本職はPGだが、近年はSGで起用されることも多いのでこちらに回した。

 2013年のドラフト11位でフィラデルフィア・セブンティシクサーズに入団、平均16.7点、6.3アシストに加えてリバウンドも6.2本。ルーキーで16-6-6を達成したのはオスカー・ロバートソン、マジック・ジョンソンに次いで3人目という快挙であり、さらにはスティールも130本(平均1.86本)をマークして新人王に選ばれた。

 しかし、再建真っただ中のシクサーズにいたため、数字がかさ増しされた面があったのも事実。シュートに難があり、2年目の途中でミルウォーキー・バックスへトレードされると、以後6年間で5球団を渡り歩くジャーニーマンと化す。5年目の17-18シーズンには平均4.6点、2.2アシストまで数字を下げてしまった。オーランド・マジックに所属していた昨季は左足首を手術して1試合も出られず途中解雇、今季のカムバックを目指している。
 
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