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NBA

最大の番狂わせはスペインの優勝!? ヤニス、ヨキッチ、ドンチッチがベスト4前に敗退…【ユーロバスケット2022総括Part.1】<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.09.21

今大会にはヨキッチ(左)、アデトクンボ(中央)、ドンチッチ(右)と欧州のNBAスターがこぞって参加したが、彼らはベスト4を前に敗れ去った。(C)Getty Images

今大会にはヨキッチ(左)、アデトクンボ(中央)、ドンチッチ(右)と欧州のNBAスターがこぞって参加したが、彼らはベスト4を前に敗れ去った。(C)Getty Images

 チェコ、ジョージア、ドイツ、イタリアの4か国で9月1日から18日まで行なわれたユーロバスケット2022は、スペインが優勝。フランスが銀メダル、ホスト国のドイツが銅メダルを獲得して、大盛況のうちに幕を閉じた。

 ここでは、この大会の総括として、今回のユーロバスケットを通しての注目トピックスを紹介する。

■スペインの優勝は今大会最大のアップセット⁉
 スペインは、決勝でフランスを88-76で下して優勝した。これは彼らにとって4度目の欧州タイトル。さすがは欧州の強豪、といったところだが、欧州の主要バスケットボールメディアの間では、「これは今大会最大のアップセットだ」という声が挙がっている。

 フランス代表ヴァンサン・コレHC(ヘッドコーチ)も、決勝戦翌日、地元フランスメディアとの会見でこうコメントしている。

「スペインがこの大会で、あのようなレベルでプレーした試合はひとつもなかった。よって、あのようなパフォーマンスを我々との対戦でするとは考え難かった。特に我々は、通常なら、相手に自分たちの力を出させない戦いをすることを強みとするチームでもあるからだ」

 2011年にもコレHCは同じセルジオ・スカリオロHC率いるスペインに決勝戦で敗れて優勝を逃しているが、「当時とはまったく違う感情。この敗戦には、これまでにないほど打ちのめされている」と、2009年3月からHCを務める同氏は語っている。

 この大会でスペインの試合を見続けてきた多くの人も同意見だろう。スペインがあのような「強豪」っぷりを発揮した試合は、グループリーグから準決勝まで一度もなかった。
 
 しかし彼らは、決勝戦という最も重要な場で、持てる力をすべて、あるいはそれ以上のものを発揮してみせた。これが伝統国の底力というべきか。あっぱれというより他はない。
 
■NBAスター選手 悲喜こもごも
 今回の大会は、ニコラ・ヨキッチ、ルカ・ドンチッチ、ヤニス・アデトクンボら、NBAのスーパースターが総出場することが話題となったが、蓋を開ければ、ヨキッチのセルビアはラウンド16、ヤニスのギリシャとドンチッチのスロベニアは準々決勝と、彼らは決勝はおろかベスト4の地も踏むことなく大会を後にした。

 このなかで最も評価が高いのはアデトクンボだ。彼はグループリーグのウクライナ戦での41得点を筆頭に、出場した6試合で平均29.3点と、今大会で最多の平均得点をマーク。大会のオールスター5の一員にも選ばれた(彼以外のオールスター5は、ロレンゾ・ブラウン/スペイン、ヴィリー・エルナンゴメス/スペイン、ルディ・ゴベア/フランス、デニス・シュルーダー/ドイツ)。

 準々決勝のドイツ戦では最終クォーターに無念のファウルアウトで大会を終えたが、グループリーグのエストニア戦で負った右腰の負傷も尾を引いていたようだ。
 
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