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ナゲッツ戦で八村塁の活躍の鍵となるのは“高地”へのアジャスト?ウエスト上位とのアウェー4連戦でウィザーズ浮上はあるか?

秋山裕之

2019.11.26

八村は過去5戦中3戦で1桁得点とやや調子を落としている。明日から始まるアウェー4連戦で復調のきっかけを掴めるか。(C)Getty Images

 ワシントン・ウィザーズは、11月26日(日本時間27日)からウエスタン・カンファレンスのチーム相手にアウェー4連戦を迎える。

 初戦の相手は24日(同25日)終了時点でウエスト2位につけるデンバー・ナゲッツ。オールラウンドビッグマンのニコラ・ヨキッチが在籍する、リーグ屈指の戦力を有する強豪だ。

 ウィザーズ対ナゲッツの構図は、簡潔に言えばオフェンス対ディフェンス。リーグ2位の平均119.1点を誇るウィザーズは、オフェンシブ・レーティング(100回のポゼッションにおける得点)でもリーグ2位の114.5と、抜群の攻撃力を誇る。

 フィールドゴール成功率48.1%と平均28.8アシストはリーグトップで、3ポイント成功率37.9%は5位、フリースロー成功率80.9%も6位にランク。

 エースのブラッドリー・ビール(平均29.6点)を筆頭に、6選手が平均12点以上を記録しており、5勝9敗でイースタン・カンファレンス9位につける。

 対するナゲッツは、ここ10試合で9勝と好調で、ロサンゼルス・レイカーズ(14勝2敗)に次ぐ12勝3敗。平均20点以上を記録している選手はいないものの、ジャマール・マレー(平均18.9点)を筆頭に5選手が平均2桁得点、さらに11選手が平均13分以上出場しており、選手層の厚さが魅力のチームだ。
 
 1試合平均の攻撃ポゼッション数は97.5回と、ペースはリーグで最も遅いナゲッツだが、オフェンシブ・レーティング(107.6)が17位なのに対して、ディフェンシブ・レーティング(102.6)では4位とディフェンスに秀でていることがわかる。

 ウィザーズは24日(同25日)のサクラメント・キングス戦で106-113と敗れており、八村塁(7得点、4リバウンド)は「相手がいいディフェンスをしていました。ブラッド(ビール)への対応を見ててわかったんですけど、そういうところで僕らもストレスが溜まってしまい、オフェンスもボールムーブメントが良くなくなっていました」と振り返っていたが、ナゲッツはキングスを上回る守備力を持つだけに注意が必要だ。

 ナゲッツは被フィールドゴール成功率43.2%で6位、被3ポイント成功率31.8%では2位という堅守を誇っており、効果的なダブルチームで相手のエース級の選手をシャットダウンすることが可能。

 エースのビールにはおそらくチーム随一のディフェンダー、ギャリー・ハリスをぶつけてくるだろう。そして八村はベテランのポール・ミルサップが主なマッチアップ相手となることが予想される。

 キャリア13年を誇るミルサップは、201㎝・117㎏という屈強な肉体を持つチーム最年長の34歳。経験豊富なベテランとしてリーダーシップを発揮しており、献身的なプレーが光る元オールスター選手だ。