専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

「ゲームを理解してきている」デュラントが語る好調の理由「今の俺はすごく堅実で、楽しんでいる」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.12.21

オフにトレードを要求しリーグを騒がせたデュラントだが、開幕後はネッツの大黒柱として見事な活躍を続けている。(C)Getty Images

オフにトレードを要求しリーグを騒がせたデュラントだが、開幕後はネッツの大黒柱として見事な活躍を続けている。(C)Getty Images

 今季のブルックリン・ネッツで平均2桁得点を記録しているのはケビン・デュラント、カイリー・アービング、ニック・クラクストンの3人だけだが、このチームにはリーグ最高級のスコアリングデュオが君臨している。

 デュラントはここまでリーグ5位の平均30.4点に6.6リバウンド、5.3アシスト、1.6ブロック、アービングはリーグ15位の同26.1点に4.8リバウンド、4.5アシスト、1.0ブロック。実にこの2人だけで平均56.5点を稼ぎ出しているのだ。

 現地時間12月18日のデトロイト・ピストンズ戦ではデュラントがゲームハイの43得点、アービングが38得点、2人で計81得点を奪ってネッツは124-121で勝利した。

 特にデュラントは、第3クォーターだけで26得点。これは1つのクォーターとしてはキャリアハイの高得点で、残り約3分から一挙20得点の猛攻を見せた。

 ネッツで長年アシスタントコーチを務め、今季序盤に指揮官へ昇格したジャック・ヴォーンは、今のデュラントはネッツ加入後ベストな状態にあると語っている。

「相手チームは彼に対してすべてを送り込んでくる。それも要因のひとつだ。それが(ネッツ加入後ベストだという)会話をすべきだと保証している。スタッツシートを見れば分かるように、極めて効率的な夜だった」

 9月に34歳となったベテランは、相手チームに最も警戒される得点源ながら、フィールドゴール56.5%、フリースロー92.4%はいずれもキャリアハイのペースで、フィールドゴール成功率が40%を切った試合は皆無となっている。
 
 アービングやベン・シモンズやジョー・ハリス、セス・カリーといった主力が欠場した試合が複数あるなか、今季のデュラントは欠場わずか1試合で、ほぼ毎試合コートに立ちながら、これだけの成績を残し続けている。

 デュラントのオフェンスには様々なバリエーションがあり、キャリアを重ねるごとにその精度が増していることから、ヴォーンHCは「彼のゲームは今もなお上手くなっている。そう言うのはすごく難しいことなのだが、それが真実だ」と賛辞を惜しまない。

 充実したシーズンを送っているデュラントは、好調の理由についてこう話していた。

「メンタル面だ。俺はゲームのことをより理解してきている。だから相手が俺に何をしてこようと、あまり驚くことはない。つまり、俺が言えるのは、数年前の若かった頃より、俺はメンタル的に違うレベルにいるってことだね

 今の俺はすごく堅実になっている。それに楽しんでいるんだ。今はショットを決め切ることができている。(以前の自分と)比較したりはしない。ただ、メンタル面ですごくいい気分だし、上手くなっていると思う。これまでよりも、一段違ったレベルでゲームのことを理解し始めているのさ」

 そんなデュラントの安定した活躍もあり、ネッツはここ11戦で10勝1敗。現在は今季最長の6連勝と絶好調で、19勝12敗(勝率61.3%)でイースタン・カンファレンス4位にいる。

 21日にゴールデンステイト・ウォリアーズ、23日にはミルウォーキー・バックスと、ホームで直近2シーズンのチャンピオンチームとの試合が組まれているだけに、ネッツは最高の状態でビッグゲームへ臨むことができそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号