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「皆が待ち望んでいた」ペイサーズ戦で“年間ベストダンク”を決めたモラント。難技成功は「シューズのおかげ」?<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.01.17

モラントはペイサーズ戦で相手のブロック越しに強烈なダンクを叩き込んだ。(C)Getty Images

 メンフィス・グリズリーズが絶好調だ。昨季ウエスタン・カンファレンス2位の56勝26敗(勝率68.3%)を残した新進気鋭のチームは、昨年12月に7連勝、そして昨年末から連勝街道を爆走している。

 現地時間1月14日のインディアナ・ペイサーズ戦ではデズモンド・ベインが25得点、8リバウンド、ジャ・モラントが23得点、10アシストを挙げたほか、計6選手が2桁得点で130-112と圧勝し、9連勝をマークした。

 この試合最大の見せ場は、第3クォーター残り4分に訪れた。右ウイングからモラントがバスケットへ突進し、驚異的な跳躍力で空中に舞い上がり、ジェイレン・スミス越しに強烈な"ポスターダンク"を炸裂。ド迫力の一発にチームメイトや会場のファンはもちろん、SNS上でも大きな盛り上がりを見せた。

「あんなダンクは見たことがない。きっと年間ベストダンクとして歴史に残るだろうね」とベインが試合後に話したように、モラントが叩き込んだ一発は、ゲームタイムダンクの最高峰と言っても過言ではないだろう。

 モラントも記者から「これまででベストなダンクか?」という質問に「そりゃそうさ」と即答。その難易度の高さもあり「これは皆が待ち望んでいたものなんだ。ようやく決めることができたよ」と満足気だった。さらに、これまでとの最大の違いについて聞かれると「(シグネチャーモデルの)『The Ja 1』だね。シューズのおかげさ」と絶妙な受け答えを見せた。
 
 グリズリーズの現状について、就任4年目のタイラー・ジェンキンス・ヘッドコーチはこう話す。

「我々は完璧なバスケットボールができているわけではない。リードしていようとビハインドになっていようと、選手たちが勝利するために異なる方法を見つけ出していることを嬉しく思う。どの試合でもそれぞれ違ったチャレンジになっている。そこで選手たちはやり遂げているんだ」

 グリズリーズは16日のフェニックス・サンズ戦も136-106で快勝。モラントがゲームハイの29得点に7アシスト、ベインが28得点、6アシスト、ジャレン・ジャクソンJr.が18得点、8リバウンド、2スティール、6ブロックと主力が躍動した。

 チームは10連勝でウエスト2位の30勝13敗(勝率69.8%)。1位のデンバー・ナゲッツとゲーム差なしという好位置にいる。モラントという若きスーパースターに率いられ、球団史上初のファイナル進出に向けて視界は良好だ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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