現地時間４月14日、NBAは2022－23レギュラーシーズンにおける主要アウォーズの最終候補を公開し、18日に今季から新設された最優秀クラッチ選手賞、翌19日には最優秀コーチ賞を発表した。

　最優秀クラッチ選手賞は、両チームが試合時間残り５分で５点差以内という展開を「クラッチゲーム」と定義し、その勝敗を分ける重要な時間帯に最も輝いた選手を称えるもの。100名のスポーツライターと放送関係者たちによる投票で、１位票が５ポイント、２位票が３ポイント、３位票は１ポイントが与えられ、合計ポイントの多い選手が受賞者となる。

　最終候補にマイアミ・ヒートのジミー・バトラー（１位票１、２位票24、３位票27の計104ポイント）とシカゴ・ブルズのデマー・デローザンが（２位票と３位票各20の計80ポイント）らベテラン陣が名を連ねたなか、サクラメント・キングスのディアロン・フォックスが１位票91（ほか２位票１、３位票２）と圧倒的な支持を得て、計460ポイントを獲得して初代最優秀クラッチプレーヤーに輝いた。
  　キャリア６年目の今季、先発ポイントガードとして73試合に出場したフォックスは、平均25.0点、4.2リバウンド、6.1アシストにフィールドゴール成功率51.2％を記録。リバウンドとフィールドゴール成功率でキャリアハイを更新し、代替ながらオールスターにも初選出された。クラッチゲームではリーグトップの194得点を奪っており、平均5.0点も３試合以上プレーした選手で堂々の１位と、文句なしの受賞となった。

　また、最優秀コーチ賞には同じくキングスからマイク・ブラウンHC（ヘッドコーチ）が選出。こちらは全100名から１位票を獲得し、1962－63シーズンから始まった同アウォード史上初となる満票での受賞となった。

　キングスの指揮官に就任した今シーズン、ブラウンHCは16シーズン連続で負け越していた球団を見事にまとめ上げ、ウエスタン・カンファレンス３位の48勝34敗（勝率58.5％）を記録。2006年以来17年ぶりのプレーオフへと導いた。

　ブラウンHCの下、チームはリーグNo.1の平均120.7点、オフェンシブ・レーティングでも堂々トップの118.6をマーク。平均得点は1983－84シーズンのデンバー・ナゲッツ（123.7点）以来最多で、オフェンシブ・レーティングは統計をスタートさせた1996－97シーズン以降の歴代新記録と、記録ずくめのシーズンになった。